気持ち悪さの原因 ページ26
「ではゆっくり休んで下さい。明日お送りします。」
『ごめん、どうしても行かなきゃいけない所があって･･･大丈夫。１人で行けるよ。』
「では、近くまで。」
いおりんは譲らなかった。
それだけ心配かけたんだろうな。
もう一度お礼を言って食べ終わる。
『ご馳走さま。美味しかった。』
私の言葉に、一織は微笑みながら空いた器を持って部屋を出て行った。
・
次の日、バレンタイン当日土曜日。
お世話になったお礼もかねて、トリュフを置いていった。
残り1個。
一織と三月に途中まで送って貰って小鳥遊事務所に来た。
早すぎたかな？と思って待っていると、万が鍵を持って出勤してきた。
挨拶を交わし、２人で事務所に入る。
万は鞄を置いて、朝一の仕事をしながら話かけてくれた。
「この前は、大量のチョコありがとう。･･････まだ食べ終わらないよ･･････」
ありがとうという顔ではない。
『腐るもんじゃないし、ゆっくり食べて。あ、でもこれは早めに食べてね。』
そう言って、バレンタインチョコを渡す。
「サンキュ。」
万は、今度は嬉しそうに笑って受け取ってくれた。
『万。ちょっと聞いて欲しい話があるの。』
真面目な顔で、そう言った。
万は仕事をしながら、私の話を聞いてくれた。
一息ついた所でお茶を入れてくれて、２人で座って話す。
「うーん･･･難しいな･･････ちょっと踏み込んだこと聞いてもいいか？」
『何？』
「夫婦の、どういう所思い出すの？」
『う･･･』
顔が赤くなるのが分かった。
『それは･･･その･･･』
頭にまた映像が流れる。
『･･････っ』
気持ち悪い･･･
青ざめてうずくまった私を見て万が席を立って私の隣に座る。
「A、悪い！言わなくていいから。」
背中を擦ってもらったら落ち着いてきた。
「あの、さ･･･ちょっと言いにくいけど、そういう行為に嫌悪感を持ってるか、でなきゃその人との事に生理的に拒否反応してるかだと思うけど･･･どう？」
『どう？って･･･分かんない･･････』
どちらにしろ、この気持ち悪さの正体は拒否反応だ。
それは理解できた。
「相手が百くんなら？」
『え？･････････えっ！？』
ボンッと体が熱くなるのが分かった。
気持ち悪さが一瞬でなくなる。
なんてこと言うの！！
私の反応を見て万がニヤリと笑った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 393人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アイドリッシュセブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミズ ミズ(プロフ) - あいすさん» いつも読んでいただき、ありがとうございます！落ちは決定した物が知りたくなれば、“契約設定＆落ちと挨拶”をご覧ください。こういうコメント、元気になります！嬉しいです＾＾ありがとうございます。 (2019年2月17日 21時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 読んでいて凄く引き込まれます。更新スピードも早くて飽きなくて面白い！百と千どっちとくっつくのかわくわくしながら読んでます。これからも楽しみにしてますー！ (2019年2月17日 20時) (レス) id: 4ad8dbbe47 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：miz | 作成日時：2019年2月16日 3時
