仲直り ３〜百side〜 ページ17
『ユキ？ユキも好きだよ。』
ん？
「へ？」
『2人共好きだよ。2人が私の事、大事な人って思ってくれるの嬉しいよ。ありがとう。』
Aは照れたように笑って言う。
オレは頬がひきつるのを感じた。
現実だ。
【つ、伝わってない･･････】
なんだ、この残念なようなホッとするような変な気持ち。
そうだ、忘れてた。
Aって恋愛に関して鈍感だった。
ユキだって言ってたじゃないか。
Aのこと、自覚がないって。
ユキみたいに玉砕覚悟は、命がいくつあっても足りない。
･･･軽くなら言えそうな気もするけど。
いつもユキの真似して迫るような感じならある程度はマシだ。
あぁいうことをすると、溢れそうな好きだって気持ちが抑えられる。
触れてキャパオーバーになるからだろう。
しばらくは、それでいいかと思いながら、Aを家の近くまで送ってから帰った。
それからオレは、なるべく朝帰りをせず深夜になっても帰るようにした。
・
「ユキ。Aって、色々分かってそうなのに何で恋愛に疎いの？」
帰ってからユキに聞いてみた。
伝わらなかった事を白状した。
付き合いが長いユキなら分かるかも知れない。
「色々分かってそうって？」
「うーん、色々。うまく言えない。」
「僕がAの事を本気だって伝わったのは、普段僕が人にしない事を、Aにしたからだよ。疎いというより、A自身コンプレックスが凄いから、僕以外が自分を恋愛対象に見てるとは思わないだろうね。･･･僕の見解だけどね。」
「それは、Aの好きな人だとしても？」
ユキは驚いた様に目を大きくしたあと微笑む。
「そうだね。余計に見てもらえるなんて思わないんじゃない？自惚れるって事、しなさそう。」
「Aの好きな大事な人なら何か違うのかなぁ･･･」
ポツリと呟く。
急にユキがオレと距離を詰めてきた。
何！？モモちゃん、イケメンに迫られるのドキドキしちゃうんですけど！！
てか、A、いつもよく平気だな！
「それ、僕、誰か分からないんだけど。何度聞いてもはぐらかされるか答えない。」
「え？Aの好きな人じゃないの？」
「いや、好きな人は別だと思ってた。･･･そんな風には見えないけど変わったのかな？」
ユキが真剣な顔して悩んでいる。
悩んでる表情も超イケメン･･･！！
でも、Aが鈍感な理由は納得できた。
ユキを差し置いてどうとかいう気持ちはないけど、少しは伝わればいいのにと思った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 393人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アイドリッシュセブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミズ ミズ(プロフ) - あいすさん» いつも読んでいただき、ありがとうございます！落ちは決定した物が知りたくなれば、“契約設定＆落ちと挨拶”をご覧ください。こういうコメント、元気になります！嬉しいです＾＾ありがとうございます。 (2019年2月17日 21時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 読んでいて凄く引き込まれます。更新スピードも早くて飽きなくて面白い！百と千どっちとくっつくのかわくわくしながら読んでます。これからも楽しみにしてますー！ (2019年2月17日 20時) (レス) id: 4ad8dbbe47 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：miz | 作成日時：2019年2月16日 3時
