【アイナナ】この道の先に。 (ページ50)

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Re:valeのライブの日。
開場時間よりも凄く早くに、会場から少し離れた所で待ち合わせ。

あっちはアイドルで有名人だから、待たせたら人に気づかれるだろうし、30分前行動。
待ち合わせ時間まであと15分。

寒い。

カイロは貼ってるけど。
手袋もマフラーもしてるけど。

「おお、いたいた。早いな。待ったか？」

三月くんの声がした方を見ると、ニット帽を被った三月くんと･･･逢坂さんがいた。

『いや別に･･･え？２人だけ？』

驚いて聞くと、三月くんは、違う違うと笑って手を振った。

「環とナギもいんだけどさ、あいつら目立つしオレらと別で会場行ってる。」
『ああ、そうなんだ･･･』

「僕は普通ですから、環くんがいなければ声をかけられることは少ないですし。三月さんだけで待ち合わせに行って万が一見つかれば、女性と２人だと困るでしょうから、ついてこさせてもらいました。」

いや逢坂さん、十分イケメンだし普通じゃないと思うけど。
物腰柔らかそうだし。
優しそうで。

「いや、壮五、おまえ十分普通じゃねえから。」

三月くんが冷や汗をかきながらツッコんだ。

『三月くんも普通じゃないけど。』
「オレは普通だって！」

笑って、そう？と言って、会場まで歩きながら話す。

『陸くんと一織くんと･･･二階堂さんはお仕事？』

「そう。ドラマ収録でさ。３人共終わったら来るっつったけど、マネージャーが来れなくなって。オレらだけじゃなくて、新人のマネージャーもしてるからって。残念そうにしてたぜ。」

じゃあ紡ちゃんの代わりか。

『じゃあ紡ちゃんの分も思いっきり楽しまないとね！』

力を込めて言うと、三月くんが、そうだなと言って笑った。

「Aさんはライブとか行ったことありますか？アイドルじゃなくても。」

『ないです。どんなのかも未知数で。クラシックコンサートとかなら何度かあるけど。』

「そうなんですね。クラシックコンサートだと着席して静かに聴くことや途中入場しないなどマナーがありますけど、こういったライブは、立って全身で楽しむことが出来るんですよ。」
「壮五も初めてTRIGGERのライブ行った時、似たようなこと言ってたな。」
「そうですね。」

グッズ売り場というのもあって行くと、結構な人が並んでいてビックリした。

「うちわは百さんと千さんのしかねえな･･･」
「□さんは出るかわからないですしね。あ、でもペンライトは3色のままですね。」

人が多いから多分バレないと言われ、３人で並んだ。