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「オレ、ももりんと冷凍庫があればいいもん。洗濯はコインランドリーだろ?あ、でも女の子だし家で洗いたいかな?あとはレンジとかコンビニだし、テレビ観ないならいらないじゃん?あとは・・・掃除機もそのうち・・・」
「だから百のとこは汚いんだよ・・・」
「してるよ!?掃除機あんじゃん!ホコリ落ちてないよ!?」
「片付けしてないのね・・・」
ーー
「ーーっていう話してね・・・」
百さんの生活観念、私と似てるな。
とまあ、そこは置いといて。
『お金もそんなにあるワケじゃないから。貯金切り崩すしかないし。』
「まあそうだよね。」
お金に余裕ができたら買えばいい。
そう思っていた。
更に2日後の朝、また余裕出来たら食事しようとか、連絡しあおうと先輩と言い合って、キャリーケースを持ってバイトへ行く。
夕方になると、大家さんから鍵を受け取って部屋に入った。
ここが新しい私の・・・
開けた途端、目の前に掃除機と電気ストーブの箱があって、狭い1K。
百さんと千さんが昔住んだアパートの中の一室。
あ、掃除機が引っ越し祝いかな?
だから家電って聞いたのか。
と思って入ろうとすると、色々揃ってる。
キッチンに、冷蔵庫と電子レンジ。
誰もいないけど。
【部屋間違えた!?】
バッと出て、鍵についてる部屋番号と外についてる番号を見比べる。
一緒だ。
『大家さん!!』
ダッシュで大家さんちに行く。
『鍵間違えてはりますよね!?明らかに多すぎる家電が!!』
「“はります”?よくわかんないけど、間違えてないよ。」
大家さんは、のんびりお茶を飲みながらにこやかに言う。
「モモくんから、電気屋さんが設置しに行くからって、よろしくされちゃってねえ。」
『百さん!?』
「まあ、いらなくても、そのまま設置しておいて良いって言われたから、それならって受けたのよ。」
つまり次に引っ越しするときは置いていけいう事なん!?
いや、別にええけど!
大家さんに追い出されて、仕方なく部屋に戻って、先輩に電話。
『ちょっと先輩!?何あの家電!高いでしょ!?貰えんわ!』
・・・「あー・・・Aちゃん?オレ、モモだけど。今、□、手え離せなくってさ。」
『百さん!?あの、これお金払います!貰えません!』
・・・「大丈夫大丈夫!」
『なにがやねん!!』
・・・「お、いいツッコミだね〜!あんね、冷蔵庫が□から。レンジがオレで、掃除機とストーブがユキ。本当は洗濯機もあげたかったんだけど・・・」
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作者名:miz | 作成日時:2020年4月15日 21時