笑顔のキミが好き 【百】 26 （完結）

クリスマスプレゼント　2 ページ48

綺麗にリボンだけでラッピングされた、小さめのホールケーキの箱位の大きさの物。
何の変哲もない黒い箱。

それを、そっと開けた。

『わ･･･！』

ブリザードフラワーだ。
赤やピンクのバラが、バランスよく･･･

『･･･これ･･･』

バラがある一角に、またリボンがついた箱。

【･･･この箱の大きさは･･･まさか･･･】

心臓が、ドクンドクン言っている。

百が、中に入ってる箱を取り出しながら言った。

「･･･これ、ダイヤモンドローズって言うんだって。オレたちらしいって思って調べたら、これ！ってピンときて。」

百が箱のリボンをほどいて、箱の中から、ケースを取り出した。

「バラの本数は12本。意味は･･･」

百がケースを開けた。

ちょっと照れたように、でも、少し緊張したように、百が口を開く。

「“僕の妻になってください。”･･･A。」

百と目が合った。



「オレと、結婚して下さい。」



百の手の中にある、小さな石がついた、シンプルな指輪。
百の手が、少し震えていたから、そっと包み込むように手を添えた。


『はい！』


胸がいっぱいで、溢れそうな気持ちが込み上がってくる。
手を離されて、ギュッと急に抱きしめられて、溢れ出そうな涙は引っ込んだ。

「･･･っ、良かったあああ･･･断られたらどうしようって思ってたー･･･」

幾度となく、そのうちとか、妊娠とか、お嫁さんとか。
そう言っていたから、そのまま結婚するんだと思ってた。

そう言うと、百は、体を離して驚いたように言う。

「そこはちゃんとするよ！？一生に一度の大事な事でしょ。」

『そっか。･･･うん。嬉しい。』

笑うと、百も笑ってくれて、顔が近づく。
そっと目を閉じて、受け入れた。


〜NO side〜

Q.あなたは、“A”がRe:valeのメンバーになることに賛成？反対？

「ねえ！RabbiTubeとNEXT Re:vale観た！？」
「観た！年明けから、Re:valeの公式サイトで、“公開まであと何日！”ってカウントダウン始まったから、NEXT Re:valeの年明け放送の事って思ってたけど、RabbiTubeもとは思わなかった！」
「凄いよね、A！投票しよう！」

彼女たちは、Re:valeの公式サイトを表示させて、“賛成”をタップした。

「Aの腕が良いとか、Aとモモユキが仲良いとか、ヤスさんがAを推薦したとかわかったけど･･･」
「Aとヤスさん、比べちゃうよな･･･」
「２人似てるけど俺は･･･」
「俺は今後に期待って意味で。」

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