笑顔のキミが好き【if･･･大神万理】 4 (ページ25)

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IDOLiSH7が帰ってくる時間は知っていた。
万がラビチャで教えてくれていたから。

当初の予定よりも遅かったけど、それはセレモニーに出ることになったからだ。

“･･･ずっと傍にいるよ。”

私は、この後、万がどうなるのかを知らない。
覚えていない。

信じたい。
あの言葉を。

空港に迎えに行けば、目立つことこの上ないから家にいた。

ニュースでやってる。

IDOLiSH7が帰ってきた事。
ナギが王子様だと伝えられている事。

ヤス引退の話が、そこまで大きくならなくなった。
IDOLiSH7のおかげというか、ナギのおかげというか･･･

昼頃だよね。

音晴Aちゃん、お仕事なかったら、お昼頃に事務所においで。みんなでお寿司でも食べよう。

午後から私のCM撮影だ。
行けないって謝った。

ヤス引退は、妊娠騒ぎの時がきっかけで、百が一番考えてくれて、全員で話し合った結果、年内で引退という形を取った。

代わりの条件として、公式で一番最初に伝えるのは、ファンの子たちということ、ライブに来てくれた身元が証明できる人たち全員と、ファンクラブの子たちに、ミニサイン色紙を送ること。

最後の条件は、ヤスと私が交代という形を取りたいと言った百たちに、それは簡単には認められないだろうから、もし私がメンバーでいいと認められたら、Re:valeで居続ける。方法は百たちに任せる。ということになった。

その方法の１つが、“A”がCMをやる、という事だ。
声出し無しで。

人気は昔に比べてあがってきてる。
認知度もそれなりにある。

だからこそ、露出を増やして、認知度をさらにあげるためだ。

NEXT Re:valeのゲストに出る事も、方法の１つ。

他には、何考えてんのかわかんないけど。

万たちがノースメイアに行ってる時、ヤス引退は本当かどうか、月雲の策略かと、万からラビチャがあった。
違う、全員で決めたことだと返信して、万が帰ってきたら話すよと送ると、既読は付いたけど、返信はなかった。

忙しいのかもしれない。
分かってる。
詳しくないけど、大変だろうって事くらい。

でも、いやな予感は拭えないまま。

【ちょっと早く出て、小鳥遊事務所に寄ってから、万の顔見てから仕事行こう。】

簡単に早めの昼を食べて、タクシーを呼ぶ。
エントランスに行ってもタクシーが来てなくて、手持ちぶさたで、自分の郵便受けを開けた。

『･･･え･･･』

少しのDMと一緒に入っていたのは、私の家の合鍵で間違いなかった。