笑顔のキミが好き【if･･･大神万理】 4 (ページ22)

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Aの家に泊まった次の日の朝、一応周りを気にしながらマンションを出る。

【よし、いなさそう。】

ホッとして歩き出すと、一瞬、カシャ、という音が聞こえた気がした。

周りを見渡すも、人は見当たらない。
嫌な予感がするも駐車場に行く。

車に乗る前に見渡すも、やっぱり誰もいない。

Aなら間違いなく、お化けだの何だの言って怖いと言うに違いない。
いや、それとは違う意味では怖いけど。

Aが恐怖におののいている姿を想像すると、自然と肩の力が抜ける。
車に乗って家へ帰った。

一応、家を出るときは気をつけろってラビチャしておこう。
気のせいかも知れないけど、カメラのシャッター音のようなのが聞こえた気がしたから、と理由も打つ。

今日はMEZZO"の収録で明日がノースメイアだ。

「大神さん。」
「はい。」

MEZZO"の仕事が終わって帰ろうとすると、呼び止められたから、MEZZO"の２人には先に車に行っててと２人の鞄を渡した。

「すみませんね。ちょっと聞きたいことがあって。」
「何でしょうか。」

さっき、収録を撮っていた記者だ。
入館証を下げていない。

「以前音楽されてたって聞いたんですけど、大怪我されて辞めたとか。」

【え･･･？】

ヒヤリとする。

「一緒にやっていた人はデビューされているのご存知ですよね。」

どこから知ったんだ･･･？

「お話ではないなら失礼しますね。」

営業スマイルを崩さずに頭を下げながら、スタジオを後にした。

【まさか俺の写真とか撮ってないよな･･･？】

収録中に雑誌記者が写真を撮るのは良くあることだ。
その後にインタビューとかあったりするから。

入館証を下げていなくても、持っていて隠してるという事もある。

【朝･･･】

Aの家から帰る時、カメラのシャッター音がしたような気がしたのは、Aにはラビチャした。

不安な気持ちを抱えながら、MEZZO"の所に行くと、Re:valeと話していた。
ナギくんの事を聞かれて濁してからテレビ局を出ると、壮五くんが心配そうな表情で言った。

「Re:valeさんには話してもいいんじゃないですか･･･？」

「余計な心配させても悪いし、TRIGGERさんたちにも話してないみたいだから。誰がどこで聞いてるかわからないしね。」

「そう言えば、ナギっちのことZOOLに話した。」
「え！？」

今のところ、情報が漏れてないから、月雲さんには話さないでいてくれてるのかもという話から、王様プリンを用意しようという話になって落ち着いた。