253 〜大和side〜 ページ36
「独占欲か？おっさん。」
「おっさん言うな。」
ミツがニヤニヤしている。
ナギは笑顔で黙っていた。
マネージャーが来て仕事の話をされて、夜に寮に帰ると、ナギが部屋に来てほしいと言ってきた。
･･････前言ってた、話だろう。
そう思った。
元通りになった部屋を見ると、ノースメイアであった事が嘘みたいだな。
【まあ、こうやって日常になっていくんだろうな。】
｢あっという間に元通りだな、ナギの部屋。｣
｢OH、何か問題が？｣
｢いんや？良かったなーと思って。｣
｢ワタシもそう思います。｣
微笑むナギを見て、こうやって時が思い出に変えていってくれるんだろうなと思いながら、ナギが喋るまで、フィギュアとか見ていると、ナギが口を開いた。
｢ヤマト･･･。お話というのは、Aの事です。｣
｢ああ。｣
話があるなら、それ以外に思い当たらない。
Aが未来を知っているというのを気づいているんだと思うから。
でもその事は、もう放ってもいいとAは思っているみたいだから、俺がわざわざ言わなくても良いかと思ってた。
｢･･･ハルキが、Aのことを知っていました。｣
｢･･･ん？｣
ハルキ？
｢え？桜さんか？｣
｢Yes。･･･棗氏に、エレクトーン演奏しているDVDを見せられ、名前だけ知ったと。｣
｢DVD？｣
｢大学の、卒業試験の演奏だそうです。課題曲、自由曲。顔は映していなかったようで、他は知らないと。｣
ザッと青ざめた。
つまり、棗は、映画でAや俺や千さんと共演する前から、Aが弾けることを知っていたことになる。
月雲側に、ヤス＝Aだとバレている可能性があるって事だ。
【･･･いや、まだだ。あの頃から今まで、何のアクションもなかった。】
でも、俺たちがノースメイアに行った辺りから、急にRe:valeのスクープが次々と出回っている。
可能性がないとは言い切れない。
棗に確認した方が良い。
「･･･ハルキは、ヤマトがAの名前を口にした事が聞こえたと言って、ワタシに、Aと仲が良いのか聞いてきました。」
ーー
「ハルキ、Aを知っているのですか？」
「ああ、知っているよ。巳波がね、見せてくれたんだ。」
「棗氏が･･･？」
棗氏は留学中に、大学の学生がDVDを視聴しているのを見て、気になったらしく、コピーしてハルキに聴かせたという事でした。
「とても温かくて、音楽が好きだと全身で言っているような音だった。彼女は今も音楽をしているのかい？」
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ミズ ミズ(プロフ) - めめさん» 初めまして！コメントありがとうございます！素敵って言われて嬉しいです＞＜私から見た大和さんはこんな感じです(笑)ここまで読んでいただいて、ありがとうございました！ (2020年5月6日 15時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
めめ(プロフ) - mizさん初めまして！大和編お疲れ様でした！とても素敵な作品に出会えてました！最終回、心が暖かくなり、本当に幸せな気持ちになりました。mizさんの大和さん、めちゃめちゃ好きです！また、mizさんの書く大和さんに会いに来ます！これからも応援しております！ (2020年5月6日 13時) (レス) id: 93a55bd485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年10月20日 0時
