250 〜大和side〜 ページ33
「百さんと千さん用。･･･百さんはともかく、千さんは、土産がAの分だけだと、めんどくさい事言われそうだし。」
『ふふ･･･からかわれそうだよね。』
良かった。
少しでも笑った。
ホッとして気持ちの赴くままに、Aの頬を片手で包む。
『･･･ヤマさん？』
「･･･俺、Aが笑ってる方が好きだわ。」
『え？』
「恥ずかしそうに照れてる顔も、ベッドでの顔も好きだけど。」
『え！？何！？急に！！』
Aが目を見開いて、真っ赤になって、俺の手をはぎ取る。
「だからさ、ヤス引退の話も聞きたいけど、俺から話して良いか？」
キョトンとした顔になったAが、頷いてから真剣な表情になった。
真面目な話だと伝わったらしい。
「ノースメイアから帰ってきてから、イチから話があったんだよ。」
ナギが言いたくなるまで待とうと決めた少し後、話があると俺の部屋に来たのはイチだった。
「二階堂さん。お話があります。」
「どうした？改まって。好きな奴でも出来たか〜？お兄さんに話してみんさい。」
「･･･Aさんのことです。」
俺の言葉は完全にスルーして、冷ややかな目で俺を見るイチ。
お兄さん、泣いちゃうよ？
「以前お話ししましたよね。ヤスさん＝Aさんだと世間に発覚すれば、こちらにも被害が及ぶと。」
「ああ。だから賛成できないって言ってたな。」
「Re:valeさんが、今後どのようにお考えなのかは分かりませんが、ヤスさん引退となると、発覚するリスクは減ります。Aさんの腕を野放しにするはずはありませんから、何らかの手段で、Aさんを音楽の道へ残すでしょう。」
「･･･まあ、だろうな。」
そもそも、百さんや千さんが、Aがしたいと思ってる道を閉ざすなんて事、するわけがない。
全員一致なら、そこに何らかの確約や条件があるはずだ。
「ですが今は、そこは問題ではありません。」
「え？」
「二階堂さんとAさんの結婚予定は2月中旬。であれば、今よりもリスクは減っています。」
「珍しく引っ張るな。何が言いたいんだ？」
「･･･認めます。」
･･･ん？
「何を？」
「あの･･･二階堂さんと、Aさんの･･･」
言いにくそうにするイチ。
驚いたけど、思わず笑った。
「何が可笑しいんですか！」
「へえ。イチがねえ･･･。」
「その意地の悪そうな三日月形の目をやめてください。」
「元々こういう目だよ･･･」
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ミズ ミズ(プロフ) - めめさん» 初めまして！コメントありがとうございます！素敵って言われて嬉しいです＞＜私から見た大和さんはこんな感じです(笑)ここまで読んでいただいて、ありがとうございました！ (2020年5月6日 15時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
めめ(プロフ) - mizさん初めまして！大和編お疲れ様でした！とても素敵な作品に出会えてました！最終回、心が暖かくなり、本当に幸せな気持ちになりました。mizさんの大和さん、めちゃめちゃ好きです！また、mizさんの書く大和さんに会いに来ます！これからも応援しております！ (2020年5月6日 13時) (レス) id: 93a55bd485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年10月20日 0時
