249 （日本へ） 〜大和side〜 ページ32
空港で土産を買って、日本へ帰る。
みんなと。
ナギと。
「･･･ってかさ、TRIGGERのニュースの時に知ったけど、何でヤス引退なんだ？大和さん、なんか聞いてた？」
飛行機の中で、ナギに抱きしめられながら、それでもナギの頭をヨシヨシと撫でるミツが、俺に聞いてきた。
「知らねえけど･･･Re:vale全員一致だっつってた。理由は帰ったら聞く。」
｢ヤマト。｣
｢ん？｣
｢帰ったら、話があります･･･｣
｢？ああ･･･｣
事務所に戻ると、万理さんが辞めるだのの話を聞いて驚いた。
記事を知らないみんなの方が驚いてたけど。
お寿司を食べていると、社長とナギの話が耳に入った。
「ナギくん。僕はAちゃんへの伝言も何も言っていないよ。良かったかい？」
「イエス。サンキューです。」
【Aへの伝言･･･？】
けど、帰ってからもナギは、やっぱり桜さんの事を思っているのか、元気はなく、“帰ったら話がある”と言われた事も、“Aへの伝言”も、話をしてくれるまで待とうと決めた。
そんな中、別の奴が俺に話があると言ってきた。
一通り話を聞くと、後日また、話をすることになった。
数日後。
『おかえり。ヤマさん。』
「おー。ただいま･･･って、一緒に住んでるみたいな気がすんな。」
靴を脱いで、手を洗って拭きながらAを見ると、明らかにホッとしたような顔をしてる。
“ヤマさんは、きっとそのうち私を責めるよ。･･･それでも、言えない。”
･･･不安と、戦ってたんだよな。
ポンとAの頭に手を置いて引き寄せた。
「大丈夫だ。責めたりなんかしない。おまえを軽蔑したりもしない。･･･ひとりで抱えて、辛かったろ。頑張ったな･･･」
『･･･っ』
俺が、IDOLiSH7だから、知ってる。
俺が、桜さんと会ったからこそ分かる。
Aは、桜さんが亡くなることを知っていたんだ。記憶で。
葛藤しないわけがない。
その認識を、やっとAと共有した。
俺の胸で声を殺しながら肩を震わせるAの背中を、落ち着くまで、ずっと黙って撫でていた。
ノースメイア土産のマグカップに、これまたノースメイア土産の紅茶を入れて、Aの前に置いた。
『･･･かわいい･･･』
「あー、好きそうだし、似合うと思って。」
言いながら俺も同じ紅茶を飲む。
『ヤマさんが持ってるカップは？』
「Aんちに置く、俺用。あとこっちは･･･」
言いながら、もう1つの袋をAに渡した。
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ミズ ミズ(プロフ) - めめさん» 初めまして！コメントありがとうございます！素敵って言われて嬉しいです＞＜私から見た大和さんはこんな感じです(笑)ここまで読んでいただいて、ありがとうございました！ (2020年5月6日 15時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
めめ(プロフ) - mizさん初めまして！大和編お疲れ様でした！とても素敵な作品に出会えてました！最終回、心が暖かくなり、本当に幸せな気持ちになりました。mizさんの大和さん、めちゃめちゃ好きです！また、mizさんの書く大和さんに会いに来ます！これからも応援しております！ (2020年5月6日 13時) (レス) id: 93a55bd485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年10月20日 0時
