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星屑マジック 〜千side〜 ページ24

“星巡りの観測者”のネット配信ドラマの主題歌を、Re:valeが請け負うことになった。
モモが主役だからだ。

Aは記憶がないから、一緒に作詞作曲してくれることになった。

嬉しい。
ちゃんとお互いに意見を言い合えるんだ。

1人の時は、それはそれで、抜け出せた時や、良いモノが出来た時の充実感ももの凄いけど、2人でやれば、その充実感や喜びも分かち合える。

家のスタジオで曲について言い合いをしてると、嬉しくて、心が満たされた。

「・・・いいな。こういうの久しぶり。」

『・・・うん。』

Aと一緒に微笑み合った。

一緒に住んでるから、時間の許す時は2人で曲について話し合う。
Aは最近、CD発売にラジオに握手会に忙しいから、ベースの流れは僕が作ったけど、言い合って少しずつ変化している。

「A。」
『ん?』

「同棲一時解消にならなくて良かったよ。」

『あはは。・・・うん。そうだな〜記憶がまだあれば、一時解消するのはMOP後かなあ?』
「言わなくていい。そんなこと。」

一時解消が嫌でそう言うと、Aがごめんと謝る。

「何で謝るの。」
『いつ自分が曲作るかなんて知りたくなかったよね・・・ごめん。』

ああ。
そういえば。

確かにそういうのは聞きたくないと思っていた。
でも内容とか曲名とかを言ってるわけじゃないし、Aは、僕がいつから頭の中で作曲し始めるかなんて記憶では分からないと言ってたから、そこまで深く考えていなかった。

「一時解消が嫌だと思っただけだ。気にしないで。」

Aの頭をなでると、ホッとしたように笑顔を向けてくれるA。
それが可愛く見えて、そっと唇を寄せた。



「『出来た・・・!』」

“星巡りの観測者”の地方ロケから帰ってきてから数日。
モモが百日和の撮影やCDのレコーディングに追われてる中で曲が出来た。

地方ロケの間は会えなくて、会いたい会いたいと呻いてたら、モモが電話してくれて、“ユキがAに会いたいって、スネてんの!かわいいよー!”と言うもんだから恥ずかしくなって、慌ててモモのスマホを奪い取った。

電話の向こうでAはスタジオにいて、僕と一緒に作曲した曲にアレンジを加えたりしてくれていた。

『格好いい、格好いい!』
「モモに知らせよう!作詞もしよう!」
『百がOK出したら決定だね!』

2人で喜びを分かち合える。
モモが来て、喜んでくれたら、3人で幸せになれる。

こんな時間が続けばいい、と思った。

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作者名:miz | 作成日時:2019年10月17日 8時

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