笑顔のキミが好き【千】 5 (ページ14)

今日:9 hit、昨日:20 hit、合計:23,042 hit

彼女の異変　2　～千side～ページ14

少しすると、Aが薬が効いてきたからメイク出来そうだと言った。

千「匂い平気？」
『平気！』

「匂いですか？」

おかりんがキョトンとする。
僕は、頭痛と吐き気の症状があることと、化粧品の匂いがキツいと言ったことを伝えた。

「え？まさかそれ･･･っうぐ･･･」
「おっかりん！ちょっと黙ってて？」
「ももく･･･っ」

モモが、おかりんの口を手でふさぎながら笑顔で言ってる。
おかりんとモモがコソコソ話して、おかりんが頷くと、モモは僕とAに笑顔を向けた。

おかりんに応援されながら、楽屋を出た。

収録後、Aは大事をとって家に帰し、何故か僕の家でモモとおかりんと３人で話すことになった。

「何かあるの？もう楽譜明日には出来るから？」
「えっ！？出来るの！？」
「出来るんですね！」

「･･･言ってなかったっけ。」
「聞いてないよ！」
「お聞きしてません！」

モモが明日には僕の家で3人で食事だと喜んでいると、おかりんが言った。

「そうです！さっき調べたんですけど、頭痛、食欲不振、吐き気、匂いに敏感以外に、眠気、腹痛とかも人によってはあるそうです。Aさんの場合、普段頭痛以外に症状ありませんし、やはり少し気にするべきかと。」

「オレも眠気だけ思い出したんだよね。誰か言ってた。異様に眠くなるって。でもAは、それはないって言ってた。」

「個人差ありますからね･･･なんとも･･･」

「ねえ、何の話？」

Aの話なのはわかるけど。
詳細が見えない。

おかりんとモモが目を合わせると、モモが僕を見て言った。

「Aが妊娠してるかもしれない。」
「え？」

妊娠？
Aが？

【本当に･･･？】

「あああ、言葉で聞くとますます胃が痛い･･･」

おかりんが胃のあたりをさする。

「でもさ、つわりって、そんな早くくるもんかな？」

モモが不思議そうに聞いてくる。
分からないけど、頭痛からくる吐き気もあるしな。

「でも、自分が調べたのは、さっき言った事と、薬についでです。Aさん、飲んでらしたので。」
「ああ、痛み止め。」

「一般的には、妊娠と気づかずに風邪薬や頭痛薬などを用法用量通りに内服しても、ほぼ問題ないと言われているそうです。もちろん病院から処方された物の方が良いのは分かりきっていますが。」

「問題はお腹の子供に影響が出るかどうかだからね。」

「「お腹の子供･･･」」

２人が僕をジッと見た。