笑顔のキミが好き【百】 18 (ページ43)

今日:2 hit、昨日:11 hit、合計:73,816 hit

予兆　3 ページ43

「オレ、龍之介にラビチャするよ。警戒して貰うのも含めてさ。」

千の車に乗ってから百が言った。
まあ、確かにそれがいい。

【私も天にラビチャする？でも、前に信じるに足りないって思われたしなぁ･･･】

どう説明すれば理解して信じて貰えるだろう。

龍ちゃんはまだいい。
きっと、花巻すみれさんの話を聞いているか、聞いた後だと思うから。
そこに裏があるって、龍ちゃんが思えるかどうかが問題だけど。

【純粋だもんな･･･でも汚れた世界も知識としてあるはずだから、ましだと思うけど。要は、すみれさんを救いたいっていう真っ直ぐな感情を利用される事を阻止すればいいけど･･･】

正義感も強いから、結構難しいかもしれない。

後はナギ･･･

「大体、何でTRIGGERなの。あとA、随分裏事情知ってるね。危ないことしてないよね？」

千が運転しながら聞いてきた。
顔は見えないけど、声色の感じからすると怒ってはいないっぽい。

『してないよ。情報として知ってるだけ。すみれさんは親交深くないからよく分かんないけど。』

「ヤスとして中心に仕事で会うだけだもんなぁ･･･悪い子じゃないけど。」

「『モモ/百はすぐそう言う･･･』」

「えっ！？本当だよ！？むしろ優しい子だって！ちゃんと気が利くし。でなきゃこれだけ業界であがってこれないって！」

『ああ、でも歌番組の時、私っていうかヤスが調子悪いときに気にしてくれたかも？しんどくて、誰かとか気にしてなかったけど。』

女の子の日。
頭痛と腹痛の波にやられて、辛かった時に腰のあたりをさすってくれた気がする。
ぼんやりと思い出すと、多分すみれさん。
百と千は番組中にフォローしてくれた。

「でしょ？あったよね、ユキ！」
「あったっけ･･･？」

「『ユキ/千はすぐ忘れる･･･』」

「そう？でも花巻さんも警戒って事は、ツクモを警戒する事は変わらないでしょ？確かAに今日言い寄ってたのもツクモだよね。」

『裏がありそうだから、警戒はしてるよ？大体、私に好意があるって言ってる時点で、おかしいけどね。』

「「じゃあ僕/オレたちは？」」

『･･････ああ、そっか。でも、あっちから好意は感じないから。』

「「Aは鈍感だから。」」

２人揃って言うけど、本当に感じないんだけどなあ･･････

むう、と口を尖らせていると、千が夕飯に誘ってきたので３人で食事する事にした。