笑顔のキミが好き【百】 18 (ページ37)

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異常事態　（裏）　2 ページ37

【そうちゃん、怖い･･･流石だな･･･】

血の気が引きながら、そうちゃんが縛り直してるのを見ていた。

「これで良いです。簡単には解けませんよ。」

『さすが･･･』
「そーちゃん怖えな･･･」
『ね･･･』

「ヤースー！！」

たまちゃんと話してる時に、後ろから衝撃がある。
百に抱き締められた。

「モモちゃんハラハラしたよー！良かったー！！」

『あはは。ごめんね。皆無事で良かった。』

叔父さんが警察に連絡して、お祝いは後日になった。
警察が来るまでの間、ひとみちゃんと皆と他愛もない話をした。

『10歳って事は4年生か。私は自作でパソコンなんて無理だよ。頭良いね、ひとみちゃん。』

「そんな･･･」

「すげえ事だから、胸張ってろよ。」

楽が、ひとみちゃんの頭を撫でながら笑顔で言う。
ひとみちゃんは真っ赤になった。

「可愛いね～。分かる分かる！好きな人に頭撫でられちゃうと、恥ずかしくて照れちゃうよね！」

百の言葉に、更に顔を赤くして、ひとみちゃんは手で顔を隠した。

「ああいう初々しさは戻ってこないな･･･」
「そもそも万は、そういう初々しさないでしょ。」
「･･･お前に言われたくない。」

万と千の会話に苦笑いしてると、百の手が私の頭に触れた。
百は頬杖をついて、愛しそうに微笑んで私の頭を撫でる。

【ああ･･･何か空気が甘い･･･】

恥ずかしいというより、照れる。

「･･･モモヤスなんですか？」

ひとみちゃんの言葉にお互いにハッとして、百が手を引っ込めて笑う。

「モモちゃんの片思いだよ～！」

「あれ？でも、恋したくても出来ないって･･･」

「うん！片思いなんて格好つかないでしょ？内緒ね？」

百が笑ってウインクしながら人差し指をシーっと鼻と口に当てた。

「へえ、片思い。」
「な、何？ユキ。」
「僕はいいの？」
「ググ･･･」

百が真っ赤になる。

･･････なら私はこうするだけ。

百の方を見て頬杖をついて、距離を詰めた。

『え？千も私もなの？私だけじゃないんだ？』
「うぎゃあ！迫ってこないで！？」

『真っ赤で可愛い。』
「かっ、可愛くない！」

『じゃあ格好いい？』
「！ユキ！助けて！ヤスの色気にモモちゃんやられちゃう！」

百に逃げられた。

千が白目むいて笑ってる。
ひとみちゃんも、皆も笑っていた。

こうして事件は終息を迎えた。
後で百から聞いた、皆の恋とは？の質問で、千の答えには驚いたけど。

･･･確か街で配られてるティッシュだったよね？