笑顔のキミが好き【百】 18 (ページ24)

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お忍びでお祭り　3 ページ24

神社に着くと、人がいっぱいいて、誰かを気にする様な人もいないだろうし、はぐれないように手を繋ぐ。

「へへ。ちょっと外で繋ぐのってドキドキすんね。」

『ところ構わず迫った事がある人の言葉と思えない･･･』
「ちょっと？そこは、そうねって照れるとこでしょ？」

『･･･そうね？』

首を傾げながら言うと、百は、うーんと唸るも、

「照れがないけど、かわいいから許す！」

と言って笑った。

【どこが可愛かったんだろう？】

？が頭の中を占めるも、百と手を繋いで露店と露店の間を歩く。

「何食べたい？何かする？」

『百は？･･･あ、リンゴ飴！』

「じゃあリンゴ飴買って、たこ焼き食べよう！」

『ジャガバタ！』

「食べ物ばっかし！」

百が笑いながら、リンゴ飴を買ってくれた。
たこ焼きの所に並びながら、じゃあ食べ物じゃないやつ～と言いながら考える。

周りがザワザワし始めて、百と同時に手を離した。

「あれ？でも視線、オレたちじゃないよ？」

『･･･ん？本当だ。』

周りを見るも、視線は、もう少し先の私たちの進行方向。
たこ焼きを買って、ジャガバタの方に行きたくても、その方向は、人々が注目してる方。

「大丈夫！オレたちじゃないし、買う位！買ったら茂みのとこで食べよう！」

百の言葉に頷いて、ジャガバタに並ぶ。

『げ。』
「え？」

ジャガバタの三軒隣の焼き鳥の店に、お面をガッチリ被ってる人がいる。
顔は見えない。
その向かいの焼きそば屋にも２人同じお面をガッチリ被ってる人がいる。
これまた顔が見えない。

「わー。凄いね。あれだと顔バレしないし面白そう！これで皆ざわついてたのかー。3人いるね！」

『あれ、多分･･･』
「え？誰か分かんの？」

だって、全員ここなちゃんのお面。
推理すればなんて事ない。

いや、何でか知らないけど、本能がいってる。

『ついていく？』

ジャガバタを買ってから百に聞くと、うーんと迷ってる。

「デートも捨てがたいし、誰かも気になるけど･･･」
『IDOLiSH7。』
「え？」
『多分。』

百が嬉しそうな顔をする。

「行く！」
『･･･だよね。』

コソコソ、焼き鳥を買った人に気づかれないように付いていく。
茂みに入った所で、百が、わっ！！と言った。

「ぅわっ！？」

その人はビクッとして後ろを振り返る。
そっとお面を外した。
こっちも眼鏡を外す。

「･･･百さん。A･･･」

「大和だー！A、当たり！皆いんの？」

ヤマさんは、まだポカーンとしている。