笑顔のキミが好き【百】 18 (ページ23)

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お忍びでお祭り　2 ページ23

『百、先食べてて良かったのに。百だってお腹すいてたでしょ？』

「いいの！一緒に食べたかったからさ。ブランチ！そうだ、今日デートしよ！」

『いいけど･･･行きたい所あるの？』

「お祭り！！」

聞けば、夕方から神社でお祭りがあるらしい。

【浴衣、CMで着たやつ貰ってたな、確か･･･】

「Aは浴衣ある？」

『うん、ある。CMで貰ったやつ。』

「じゃあ一旦帰って、オレも浴衣着よう！迎えに来るよ。変装も忘れないでね？」

『分かった。百はカツラだね･･･』

この暑いのに･･･
まあ、見つかるよりいいか。

片付けと洗濯してシャワー浴びて、百が帰って来るまでの間に浴衣に着替える。

【帯は前で作って･･･】

髪の毛･･･

くるっと上で１つに束ねて、お団子にした。
かんざしを差して鏡の前に立つと、遠目に見たら完全に恰好がヤスだ。

【うーん･･･だめか･･･】

耳の後ろで束ねる？下でお団子？

あれこれやるも決まらない。
手が疲れて休憩してると百が来た。

「やほ！わー！可愛い！」

百が笑顔で入ってきた。
黒系の浴衣にカツラに麦わら帽子。

【めっちゃ格好いい･･･】

心臓掴まれます･･････

「髪の毛は？」

『あー、どうしてもヤスっぽくなるから迷ってて･･･』

「んー･･･ああ！Aも麦わら帽子持ってたよね！」

『え？ああ、クローゼットに･･･』

言うと、百がいそいそと寝室へ行って少しして麦わら帽子を持って戻ってきた。
カポッと私に被せる。

「これなら、その浴衣にも似合うじゃん。被れる位の髪型なら見つかんないと思うよ？」

ニッと笑って百が言ってくれた。

被せる位･･･

編み込みをしてから、耳の下辺りで１つのお団子にした。
百に見せると、クルクル私の周りを一周して、笑顔で言う。

「可愛い！！そんでうなじが、えろ･･･むぐ･･･」
『それは言わないで･･･髪型変えたくなるから！』

百の口を手で塞いで言うと、百がコクコク頷くのを見て手を離した。

「ぷはー！えろいから食べたく･･･」
ベシッ！！
『言うなって言ってんでしょ！？』
「いてっ！！」

背中を思い切り叩きました。

帽子を被ってメガネをかけて神社まで歩く。

「下駄じゃないんだ？」

『下駄だと慣れないし靴擦れで痛いし。こういうサンダルの方が楽で可愛いでしょ？百だって靴じゃん。』

「そりゃ、もしバレたら逃げる位の用意は･･･」
『だよね？』

「でも、バレない方がいいけどね。」

頷いて、２人で笑った。