笑顔のキミが好き【百】 18 (ページ11)

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カレーとご飯　2　～百side～ページ11

「怖いって！！スクリュードライバーで部屋のドア壊すし、さっき言ったジャガイモの芽とかも説明しながら俺に包丁向けて凄んでくるしさ。急激に過激なんだよ！！思考回路が飛んでんの！」

「へえ･･･個性的で面白いね！」
「面白くない！！」

「そう？普段温厚な人って、怒ると怖かったりするし、そんなもんじゃないの？」

「おんこう･･･？」
「穏やかで情に厚いことですよ。」
「それはナギっちやバンちゃんだろ。そーちゃんは違う。穏やかなんかじゃねえ。」

【バンさん･･･！！】

思わぬ所でバンさんの話が出て、キランと目が光る。
野菜を適当にぶった切って、鍋に肉と一緒に放り込んだ。

「バンさんって格好いいよね！めっちゃ優しくて男らしくて超イケメン！！」

「んあ？あー、そういや、ももりんってバンちゃんの元ファンなんだっけ？」
「そうそう！ってか環、そんな呼び方良く出来るね！？神だよ神！！」

オレがまくしたてると、環の眉間に深くシワが寄って、頬が引きついてる。
だが！！知ったこっちゃない。

「OH、ミスターモモはバンリを敬愛しているのですね？」
環「けいあい？」
「敬愛は親しみがあるじゃんか。どっちかというと憧憬！」
環「どうけい？」
「成程。憧れしかないと？」

【ナギの言い方が、なんか意味が違く聞こえる！！】

「敬愛でいい！！敬愛で！！」

「なんでも良いけどさー、隠し味にプリン入れよう！」

グツグツした鍋にカレールーとプリンを入れた環が、オタマでグルグルかき混ぜてる。
ナギがテーブルにある、色々なビンを手に取って言った。

「ハーブ･スパイスを足してみましょう！」

なんかユキの家で見た事あるやつがたくさん。
選んだのユキかな？

そう思ってると、環が何かに気づいたように、ナギの手から1瓶取って青ざめた。

「げ。これ、そーちゃんが好きなやつじゃん。ナギっち、これだけ、そーちゃん専用に渡そーぜ。俺甘口が良いもん。」

「プリンも入れたし、CMである蜂蜜とりんごも入れる？そしたら甘口じゃない？」

「入れよう入れよう！」

よくAが味見って言ってるから、した方がいいかな。
少しお皿にとって舐める。

「どう？」
「どうですか？」

「すごい！本格カレーじゃん！美味しい！」

【ちょっと甘い気がするけど。】

「後は米だなー。たくさん炊こう！」

お米を計ってザルに入れた。

「昔、お米洗う時、ユキもオレも洗剤で洗おうとした事があって、Aに怒られたんだよねー。懐かしー。」