笑顔のキミが好き【if･･･大神万理】2 (ページ41)

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「みんな、Aが好きだしさ。Aもみんなが好きだろ？」

Aが、俺が言った言葉に、嬉しそうに笑った。

【かわいい･･･】

Aの頬に触れると同時に、耳に少し触れてしまうと、Aがビクッとした。

【くすぐったい？･･･感じるのかな？】

フッと笑ってAの髪の毛を耳にかける。
そのまま唇を寄せると、目を閉じてくれた。

様子を見つつ唇を離す。

【もう普通のなら平気か･･･】

また会えなくなる日々が続く。
もう少しだけ、先に進みたい。

もう1度キスを交わして、そのまま今度は後頭部を引き寄せた。
押しつけて少し開いた口に、そっと舌を滑る込ませる一瞬の後に、Aに肩を押されて離れた。

素早いAの行動に驚くも、Aは物凄く真っ赤で。
キャパオーバーで恥ずかしいんだなと思って笑った。

頭を撫でようとして、Aが怯えたような表情でビクッとする。

【･･･怖がらせたのか。】

まだ早かったか、と少し後悔した。

「嫌だった？」

『あ･･･いや、びっくり･･･して･･･』

どんどん声が小さくなっていくA。
気を使わせたなと、少し落ち込んだ。

「また会えなくなるだろ？だから、少しでもAを近くに感じたかったんだ。･･･怖かったよな。ごめんな？」

謝ると、Aがキョトンとしている。
どうも話が噛み合わない。

『いや、だから･･･』
「ん？」
『びっくりしたって言ったよね。』
「でも真っ赤になった後、俺が触ろうとしたら怯えてる顔してた。」

『え？そう？』

Aの言葉に頷くと、Aが俺の方を見ないで、恥ずかしそうに顔を赤らめて言った。

『だってドキドキしすぎて、触られたら頭の中、真っ白になっちゃいそうだし･･･』

【！！】

あ、ヤバい。
この顔でこんな事言われて、襲わない男がいたら見てみたい。

顔を背けて手で覆って、落ち着け落ち着けと目を瞑った。

怖くないと言われても、まだ早い。
普通のキスまでがAにとっては許容範囲だろう。

『万？』

Aに呼ばれて、肩に触られてビクッとした。

家に2人きり。俺はいつもは･･･

【！！】

深呼吸して振り返って、出来るだけ冷静を装って、帰ると言って上着を着て鞄を持つ。

傷つけるわけにはいかない。
大事にしたい。
俺も保たない。

玄関でAが俺の服を掴んで引き止めた。

『何で？少しでも近くにっていってくれたのに･･･』

【またこいつは･･･】

自覚させないとと思って、息を吐いて振り返った。