笑顔のキミが好き【if･･･大神万理】2 (ページ34)

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『百、きっと喜ぶね。万の手作り食べられるの。』

「あはは。そうかな。」

２人で料理を作りながら話した。

「前に言ってた、調べた物、持ってきたよ。」

『ああ、前世の記憶を持ってる人が世界中にいるって話？』

「そう。･･････あれから、記憶はどうなった？薄れてきてる？」

前世の旦那さんというのが消えてることを願うも、完全には消えてないらしい。

【やっぱり上書きが必要か･･･】

でもなあ･･･

Aをチラッと見て、バレない程度に息を吐く。

まぁ、他の誰かと付き合ってて記憶がなくなってるなら上書きされたんだってショックだろうけど、俺が相手なだけで十分嬉しいからいいか。

『万･･･うわのそら･･･』
「え？･･････げ。」

考えながらザカザカ胡椒を入れてたらしい。

慌てて炒め始めてた野菜をザルに移して洗う。
ワタワタしてる間に百くんが来た。

「えと、何やってるんですか。」

『百！万が料理中に考え事してたらしくて、やり直し中！待って！』

「え･･･。･･･っバンさんの手作り料理･･･！失敗なんかないですよ！何でも食います！」
『やめて！胡椒たっぷり過ぎて病気になるから！』
「バンさんの料理食べてしねるなら本望！！」
『病気！しなないから！色々飛ばさないで！』

「ははは･･･。」

苦笑いするしかなかった。

他愛もない話をしながら食事する。
百くんは何も聞かない。

【食事した後かな。】

そう思いながら食事をしていた。

『百。占いが出来る理由を知りたいんだよね？何でおかしいと思ったの？』

食べ終わってからAが聞いた。

「占いって、理由があって出来るようなもんじゃないなって思って･･････本とか見てやったりするもんじゃない？人に教えて貰ったり。そういうのが理由だっていうのでも納得出来るけど、でもそういうの、ないだろ。Aから聞かない。」

『うん。』

「しかも危ない事するなって、急にバンさんにも言われたって言った。バンさんの話は全くしてなかった。」

『そうだね。』

「バンさんに聞いたら、知らないとかじゃなくて、なんでその話に？って言った。それは理由を知っているからって受け取れた。」

「はは。俺のせいでもあったか。」

『万のせいじゃないよ。きっかけを作ったのは私。』

「話せば？大丈夫だよ。俺、洗い物しとく。」

席を立って、流しに置いた食器類に手を付けた。