笑顔のキミが好き 【百】 16

“アイナナ警察2”　（襲う不安と心配）　5 ページ43

【誤解･･･？それだけ台本と資料を見てほしくなかったんじゃなくて･･･？】

ヤマさんは百の方に行ったけど、すぐに撮影が始まって話す事が出来ない感じ。

それにしても誤解って何だろ？
聞かないと駄目よね。

でも撮影中に会話をするわけにはいかない。

少しすると休憩になったから百に近づく。
でも皆で、前のアイナナ警察の話をしていた。

そっと百の近くに行って話を聞く。
百は気づいてるだろうに、こっちを見ない。
その証拠に、体を強張らせたの、気づいたよ？

【本当、知ってるかもとか思わなかったかな？そうじゃなくても、それだけでこんなにオカシイ態度とる？やっぱ言わないと分からないし、後で話そう。】

この時までは、そう思っていた。

「毒グモだって思ったんだよ。」

龍ちゃんが申し訳なかったと、そうちゃんに向かって眉を下げて話している。

「いえ、肩にいたのを振り払おうとしてくれたんですから、僕もリアクションに困ったりせず、更に振り返らなければ良かったんです！気を失ってましたけど、むしろ殴られて光栄です！！」

そうちゃん、その発言、アウトだと思うよ？

「そうそう、俺も、そーちゃんが殴られてパニクって龍アニキに掴みかかってー」

楽「で、俺が四葉に掴みかかって･･･」

大「次が俺な。」

「大和さんと八乙女がつかみ合ってんの目撃したらさ、口より手が出ちゃってさ。九条と一緒に止めた。」

「あれは腹パンしかないでしょ。」

「ミツはキックだったがな･･･２人同時にやられるお兄さんの立場にもなれよ･･･」

千「君たち熱いね。」

「にゃはは！みんな仲間想いだよねー！」

そうちゃんが、にこやかな笑みでこっちを向いた。

「Re:valeさんも乱闘事件とかありました？」

百は笑顔でブンブン手を振った。

「ないない、普通ないって！」

『あったね。血のイヴ。』

「そうね。モモはファンだった頃だから。」

【あ、そっか。百からするとないのか。Re:valeではなかったから。】

あれ？ラビチャで言ってたような？
百が“普通ない”って言ったのは覚えてる。
普通ない割にメッチャあるって思った。

･･･ん？何か忘れてる？
アイナナ警察2関係は全部あったと思ってたけど。
忘れてないと思ってたけど。

ただの勘違いかな？
たまにあったもんね。

でも特別な事とかあった？
特別な事のレベルが分からないか。
成長･･･までは分からないけど。

取り敢えず帰ってから確認しよう。

少しだけ、怖くなった。

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