誤解じゃなくて・・・ 4 ページ22
「えー?愛だなんて、そんな事言われたらモモちゃん誤解しちゃう!」
「『理解でしょ。』」
千とハモってびっくりした。
目が合って笑う。
「ちょっと!2人で見つめ合って笑わないでくれる!?妬くよ?こんがり焦げちゃうよ!?」
『あはは。大丈夫だよ。百は千とも対等になればいいのに。』
私とは、付き合ってから徐々に対等になっていってくれてるのを感じるけど、千はまだそんな感じはしない。
【でも、対等になれる日は近いよね。】
「まあモモは、ヤスと恋人同士だからね。対等じゃないと付き合えないでしょ。」
『ん?そういうもん?』
「そりゃあ、自分を下に見てる人が、相手に手を出したり出されたり出来ないでしょう。」
「だね・・・オレは身も心も、ヤスに捧げたから!」
「え?捧げたの?貰ったんじゃなくて?」
「えと・・・どっちも?かな?」
どんどん恥ずかしい話題になってるのが耐えられなくて、話をとめた。
百に月雲了との話を聞いて、ヤスとAが仲がいいというのが逆に興味をわかせたのを知って、自分がやっちゃったんだ、と思った。
【ミナに言った・・・千が、Aとヤスは一緒に住んでるって言おうとしたのをとめた時だ。】
もっと考えておくべきだった。
でも、どうすれば興味も持たれなくて、あの場を切り抜けられただろう。
分からない。
「そうそう。志津雄さんに、奥さんの説得をお願いしたんだ。」
「お。ユキにしては行動早いね。どうだった?」
『ふふふ・・・っ千にしては・・・ね。』
「モモまでヤスの影響を受けて一言多い・・・二度と敷居をまたぐなってさ。とりつく島がなかったよ。」
千が軽く落ち込んで見せると、百は慌てて謝る。
苦笑いして、メイク直しと言われて、化粧室で直した。
戻ると、千が車で送ってくれると言う。
「明日さ、10時半からジム行こう!迎えに行くね。ユキも!」
「僕、行かないって言ったけど。」
「行くの!」
「それはどうだろう。」
思わず笑った。
「この前のやる気ない台詞と同じじゃんか!!」
『あはは。折角メイク直ししたのに〜』
3人で笑いあって、またメイク直しして、千に送って貰った。
「ねえ、A。」
『ん?』
「モモは万の居場所をしってたと思う?」
運転しながら千が言う。
【そっか。ヤマさんと百、話したのか。】
そろそろ佳境なんだ。
でも、百は千に、ちゃんと相談できたんだという事が嬉しい。
描かれてなかったから。
『思わないよ。』
微笑んで言った。
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作者名:miz | 作成日時:2019年6月4日 7時