笑顔のキミが好き【百】 15 (ページ19)

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誤解じゃなくて･･･　～百side～ページ19

座ってからも頭の中にあるのは、大和が言ってた言葉で。
結構しんどい。

一旦帰っても問題ない時間だけど、家には一織も三月もいる。

【いや、帰るとあったかいご飯があって、洗濯物片付いてるのは、すっごい嬉しいんだけど･･･。】

「はぁ･･･」

Aが来るのが早くて、あと30分。
早く会いたい。
仕事なの分かってるけど。

電話が鳴る。

「えっ、ユキ･･･！？」

何だろ？
さっき電話したのに。

･･･Aからの伝言とか？

「も、もしもし･･･？」

･･･「モモ、今どこにいるの。」

え？
Aからの伝言じゃない？

あれ？
何か怒ってんの？
なんで？

「えっ？家だよ！」

なんとなく怖くなって、咄嗟に嘘をついてしまった。

･･･「今、後ろの方で“いらっしゃいませー”って聞こえたんだけど。」

ギクッ･･･

「今、一織と三月が、店員さんとお客さんごっこしてるんだよ！！」

電話を代わってくれと言われてダメだと言うと、三月とラビチャして、帰ってないと言われたらしい。

【ユキが、まともにラビチャ使ってる！】

「･･･今は、家の近くのカフェです･･･ううううう、嘘ついてごめんなさい･･･！Aと待ち合わせしてて･･･」

･･･「まだ終わる時間じゃないだろう。･･･分かった。Aが来るまで僕もいよう。」

「えええっ！？いいよ！。30分位、1人で待つって！煮詰まってるんでしょ！」

･･･「煮汁が蒸発して焦げるくらいにね。Aを待つの、30分だとは限らないでしょう。僕たちは3人でRe:valeだ。心配くらいさせてくれ。」

心配、かけちゃったの？
帰らなかったから？

「ユキさん･･･超イケメン･･･」

･･･「知ってる。それに、仮歌はほぼ出来てるんだ。あとはメロディのアレンジだけ。Aにも言わないとね。」

「そうだったんだ･･･！じゃああとちょっとだね、ユキ！」

凄い！
出来たんだ！
さすがハイパーウルトライケメン！！

･･･「そうだよ。だから、焦げる前に相方と一緒に、大事なメンバーを待ちに行く。」
「じゃあ、オレは煮汁になるね！」

･･･「煮汁じゃなくて、コーヒーが飲みたい。」

「あはは！そりゃそうだよね、ここカフェだし！ありがとね、ユキ。」

･･･「お礼を言われる様な事は、してないよ。すぐ行く。」

ユキが車ですぐ来てくれた。

「Aとデートの約束でもないだろう？こんな夜に。」

了さんの家からの帰りに電話した内容を話す約束だった事を言うと、納得していた。