笑顔のキミが好き【百】 15 (ページ13)

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月雲了と初対面　3 ページ13

「モモが本当に計画に乗ったかと思った。」

「ユキのために大和を売るって･･･？」

「そうね･･･。モモは思いつめる所があるから。」

「Aやバンさんなら疑わなかったでしょ･･･？」

「まぁね。万やAはカラッとしてるから･･･。」

「A、そんなにカラッとしてないもん！どうせオレは更にウエッティだよ！！！」
『カラッとしてなくて悪かったね･･･』

「･･･っ、言ってないでしょ。ほら、ウエットタイプの方がお掃除シートは高価だよ。やったね。」

あ、千、焦ってる。
面白い。

「お掃除用品に例えられて褒められても嬉しくないよ！湿気てやる！結露でビチョビチョにしてやる･･･！」

『ふふふ･･･っ』
「笑うとこじゃないよ！？」

『あはは･･･っ』
「キスで口、塞ぐよ！？」

ぴた･･･と笑うのやめると、百が、嫌がられた･･･と、抱きしめるのを止めて凹んでいる。

「うう･･･っ、バンさんみたいに爽やかな洗濯物が似合う人間になりたい･･･。」

「いいよ。チョモランマではどうせ凍るから。」

『あはは。サハラ砂漠だとカラッとするかも？』

「チョモランマ･･･？サハラ砂漠･･･？」

「初めて僕が一生懸命をしたのは、万じゃなくて、Aとモモだったよ。」

「･･････？何言ってんの？」

千と見合って笑い合う。
千がデモ完成の話をすると、おかりんが戻ってきた。

NO DOUBTの衣装合わせだ。
百と千と別れて衣装を着る。
光沢のあるベージュ系。
つまりほぼゴールド。
わかるよ。
私のカラーって地味だもんね。

収録が終わると、百が私にスマホを渡してきた。

「ヤス、預かっといて。」

『え？今日も行くの？』

「行く。ヤスとAの関係が何だと思ってるのか確認しなきゃだろ？絶対聞き出す。他にも聞かないと。星影のスパイもだしさ。」

【ミナの事だと思うけど･･･それ以外にもいたら分からないもんね。】

「ヤスの仕事終わり予定は？」

スケジュール帳を出して見せた。

「じゃあこれ位に･･･そうだな。オレんち近いから、カフェで待ち合わせしよ。終わったら来て。」

『百の家の近くのカフェ？･･････ああ、あの広いとこ。･･･おしたら待たせちゃうよ？』

「大丈夫！待ちたいの、オレが！･･････ね？」

百が嬉しそうに言ってくれるから、私も嬉しくなって頷いた。