笑顔のキミが好き【百】 15 (ページ3)

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MV構成案　2 ページ3

私がずっと笑ってる横で、百も千も話を続けてる。
千と百の、MVにかける温度差が凄い。

「Aの･･･じゃない、ヤスのラストシーンの前にさ、最後オレがユキに撃たれるんだけど、もう毎日、ダーリンのイケメン&ジェントルさと、ハニーのキュート&えろさに心臓ぶち抜かれてるみたいなもんだけどね！」

･･････笑えない･･･
えろさって言いました？

･･････聞かなかった事にしよう。

メイク直そう。
そうしよう。

「あっ！ヤス、スルーした！」

『知りません。』

千は、自分が百に撃たれても面白いって言ってるけど、まあ、それも遊びでするなら楽しそう。

メイクを直し終えると、おかりんが「別室の用意が出来たから、ヤスさんはあちらで着替えて下さい。」と言われて楽屋を出た。

【MV、危ないなあ･･･】

どうにか出来ないかな？
Aと違う演技。
もう、こういうのが面倒だから、演技NGにしてるのに。

デモが出来てからMV構成案の決定が下される前に考えておかないと。
ってか、ドラマパート私のだけなくても良いよね？
元々ないんだから。

･･･Aが出ちゃ、ダメなんだろうな。

･･･駄目だよね。
Aはもう、Re:valeじゃないんだから。

【うん。でも、だからこそ助けられるのは、Aしかいない。】

着替え終わって楽屋に行ってノックする。

『ヤスです。着替え終わった？』

言うと、百がドアを開けてくれた。

「ヤス！オレ今から挨拶まわり行ってくんね！ユキ、構成案見て曲出来そうって言ってるから、２人で留守番してて！」

『あ、行ってらっしゃい。』

百を見送って千を向く。
持ってきた楽譜を広げて鉛筆で書いてる。

【あ、早い。】

ノってるんだな。
楽しそう。

楽譜を見ながら心で曲を流す。

うん。
ほぼ同じだ。

私が知ってるNO DOUBT。

「ここは･･･いや、でも構成案とは･･･」

『MVは曲に合わせて作るんだから、構成案が邪魔するなら無視しなよ。』

「･･････ヤス、いたの。」

『だいぶ前からいたよ･･･。いいね。百もすっごく気に入るよ。この曲。』

「モモは大体気に入ってくれる。だから自信がつく。」

『あはは。確かに。』

百が挨拶から帰って来た時にちょうど出来て、後で曲を弾こうという事になった。
デモが出来れば、アレンジと仮歌制作だ。

【長かったな～この曲の製作期間。】

こんなにかかると思ってなかった。
私は手伝わないストレスと戦ってたけど。

嬉しく思いながら、収録へ向かった。