買い出し係 4 〜千side〜 ページ50
「4人？ああ、おじさん入れて4人ですよね！でも本当に助かりました！」
三月くんが笑顔でお礼を言う。
つられて大和くんも僕もお礼を言った。
おじさんはキョトンとして言う。
「え？君たちだけで4人だよ。」
「いや、だって、大和さんに千さんにオレ･･･」
「その後ろに女の子がいるでしょ。」
「「「えっ？」」」
サアーッと血の気が引く。
後ろ？
誰の後ろ？
「ちなみに誰の後ろ･･･」
三月くんの問いに、おじさんは僕を指差した。
“連れて帰ってくるな”
そう言ったAの言葉が脳裏を過ぎる。
大和くんも三月くんも同じ事言われてたよね･･･
三「え？ヤス、怖くねえ？」
「いや、あいつは時々、こういう予知的な意味では不思議ちゃんだから。」
「･･････ぶん殴られる･･･」
「いや、千さん、さすがに殴りはしないと思いますけど。」
「でもミツ、あいつ怖いぞ、こういう時･･･」
「え？まさか本物かー！降ろそうか？ちょっと時間かかるだろうけど。」
運転手のおじさんが笑いながら言う。
よくあることだと言ってる。
大「どれ位かかるんですか？」
「んー･･･1、２時間かねえ？」
【1、２時間･･･】
「待とう。」
大「千さん、本気ですか。1、２時間ですよ。皆、腹減ったり退屈してしまいますよ？」
「それが何だ。ヤスからのキスを貰うことに比べたら何でもない。」
キッパリと言いのけると、大和くんと三月くんは深くため息をついた。
「もう、連れてっていいんで、そのまま送って下さい。」
「えっ？嫌だよ、大和くん。」
「オレらじゃ追い払う事も出来ねえな･･･陸なら説得して出来るか？」
「ああ、リクに頼もう。」
「君たち聞いてくれないの、僕の意見。」
「却下！」
「却下です！」
こうして女の子の幽霊を連れて行くことになってしまった。
ぐったりしながら別荘について、環くんが叫ぶ中、陸くんに幽霊の子を任せて、ダンスレッスンを終えたAの所へ行く。
Aはモモの服の裾を掴んで泣きそうな顔をしていた。
モモもAの背中をさすっている。
チクンと心が痛む。
【モモには弱い自分を見せられるんだな、Aは。】
ここ何ヶ月か、そういった事があるのは知っている。
正直面白くない。
とりあえず見えない女の子を連れてきた事は謝ると、泣かれた。
「わ･･･！ユキ、あとよろしくね！ユキ来たから大丈夫だよ！ね？」
モモはそう言ってキッチンへ行った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 166人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アイドリッシュセブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミズ ミズ(プロフ) - 伊織露維さん» いつもありがとうございます！気分はずっと書いていたいんですけど、体と時間は思うようにいきませんね(笑)でもお気遣いありがとうございます＾＾気をつけながら頑張ります！ (2019年8月5日 8時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
伊織露維(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです。更新を何より楽しみにしています。お疲れの出ませんように…。 (2019年8月5日 1時) (レス) id: 2aaf981a59 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：miz | 作成日時：2019年5月31日 8時
