モモと喧嘩の始まり 2 〜千side〜 ページ23
「前に引退の話をしたのは、説得に失敗したり、他にもツクモに協力するような人がいたら困るからだろう。モモのように先手をうっただけだ。ツクモの思惑は阻止した。どこが悪い。」
「オレは、了さんの機嫌をとるつもりだった！そしたらまた他の人も分かるかもしれないだろ！」
「そんなの、いつまで続けるつもりなんだ。僕はモモに行って欲しくなかった。それだけだ。」
「だからって･･･！！」
僕が睨むと、モモが言葉につまって黙る。
楽屋のドアが開いた。
おかりんだ。
「千くん、百くん、けんかしないで！」
「･･･してない。」
「･･･してないよ。」
「はい。してた。空気でわかりますからね。そういうの。昨日からだってさっきヤスさんに聞きましたよ。何が原因ですか？」
【さっき？A、すぐ来るのか。】
モモがさっきの説明と昨日のけんかの話をする。
全部、覚えてる。
Aが入ってくるのを目の端で確認するも、モモが声を荒げる度に、僕の頭にも血が上っていく。
「先に僕を馬鹿にしたのは、おまえだ。」
「馬鹿になんかしてないだろ！？ユキを心配したんじゃんか！それなのに、解散するなんて･･･！」
「ああ言えば言うことを聞くと思ったんだ。殴り合いになったら僕が負けるだろ。Aもいた。巻き込むわけにはいかない。そのくらい、行かせたくなかっ･･･」
「次からはユキの車で跳ねろよ！その方がマシだ！･･･解散って言われて、足が竦んで動けなかった。ユキが心配なのに、無意識に保身が先立って･･･。Aまでも行くなんて言うし･･･あんなみじめな思いをするのは、もうごめんだ！」
「それはおまえの都合だろ。」
静かにお互いに睨み合う。
「おかりん、ヤス、今すぐオレを麻酔銃で撃って。芸能史上に残る猟奇事件を起こしそう。」
「狩猟免許持ってないので無理です。」
『起こさないから。』
「モモには出来ないよ。言っておくが、怒ってるのは、おまえじゃなくて僕の方だからな。あんなイカれた男とよく付き合ってたな。Aが初めから反対する筈だ。根は悪い人間じゃないって話を、ずっと真に受けてた僕の善良さに涙が出るよ。いいか。二度と僕を騙すな。」
「ユキは星影、オレはツクモ、ヤスは岡崎っていうのは、一緒に話し合って決めた事でしょ。お互い役割を果たしてきただけだ。騙す騙さないなんて話の次元が違う。そっちこそ、二度とオレの邪魔しないで。」
何でわからないんだ、こいつは。
呆れてため息が出た。
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ミズ ミズ(プロフ) - 伊織露維さん» いつもありがとうございます！気分はずっと書いていたいんですけど、体と時間は思うようにいきませんね(笑)でもお気遣いありがとうございます＾＾気をつけながら頑張ります！ (2019年8月5日 8時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
伊織露維(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです。更新を何より楽しみにしています。お疲れの出ませんように…。 (2019年8月5日 1時) (レス) id: 2aaf981a59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年5月31日 8時
