検索窓
今日:1 hit、昨日:39 hit、合計:44,699 hit

星影暴露計画 3 〜千side〜 ページ13

仕事が終わると、その足で志津雄さんの家へ行った。

案内されて、和室に座って待つ。
しばらくして志津雄さんがやってきた。

「やあ。元気そうだね。」

「おかげさまで。」

志津雄さんは、僕の対面に座る。

「撮影は順調かい?あいつは、うまくやってるのか。」

「撮影は、それなりに順調です。大和くんも体は元気ですよ。・・・役とメンバーで悩んではいますが。」

「そうか・・・。」

志津雄さんが穏やかな笑みを浮かべた。

【本当に、この親子は・・・】

僕もそんなに自分の感情をうまく話せないけれど、ここまで不器用じゃないと思うよ。
モモやAには、ちゃんと伝えないと、というか、伝える大切さを学んだけど。

「あの、志津雄さん・・・」

ツクモの次男が新社長になるらしい事、星影の暴露計画が進行しつつある事を話す。

「大和か・・・僕は恨まれているだろうからね。」

「いえ。大和くんではありません。・・・結構いるらしいんです。」

そう言って、モモに教えてもらった人たちの中で、志津雄さんに恨みを抱いてそうな人の名前を言った。

「あとは・・・朝宮巴さん。志津雄さんの奥さんです。」

志津雄さんの目が大きく見開かれる。

「・・・それで、僕にどうして欲しいんだ?」

「大変恐縮ですが、説得して止めていただきたい。」
「何故。」

「何故って・・・志津雄さんの立場が危うくなります。星影を潰されてもいいんですか?」

「僕の立場が危うくなるのは僕が不誠実だったからだろう。真実なら報いらなくてはならない。星影は僕が危うくなったからと言って潰れはしない。君は巴や他の人達に、今までのことを目を瞑って知らない振りしてくれと、僕に頭を下げろと言うのか。」

「それでも、守る物のために・・・」
「話にならん。」

静かに怒気を含んだ志津雄さんの声に、瞳に、ヒヤッとする。

「自分がした事を、それで怒りを買った事を、なかった事にする気はない。自分で責任を持つ。」

「でも、それで多くの人が困るんです。千葉サロンを暴露されたくない人間なんて山ほどいます。」

「だから何だ。それぞれも自分のしたことが不誠実であったなら、それを罪と思うなら、当然の報いだろう。」
「しかし・・・!」

「君なら、そういう事は分かってくれると思ってたよ。・・・・・・残念だ。」
「志津雄さん!」

「二度と家の敷居を跨ぐな!」

追い出されてしまった。

頼みの綱は大和くんか、とため息をついて志津雄さんの家をあとにした。

オーガニック野菜食べ放題・・・ 〜千side〜→←星影暴露計画 2 〜千side〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
166人がお気に入り
設定タグ:アイナナ , Re:vale ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

ミズ ミズ(プロフ) - 伊織露維さん» いつもありがとうございます!気分はずっと書いていたいんですけど、体と時間は思うようにいきませんね(笑)でもお気遣いありがとうございます^^気をつけながら頑張ります! (2019年8月5日 8時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
伊織露維(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです。更新を何より楽しみにしています。お疲れの出ませんように…。 (2019年8月5日 1時) (レス) id: 2aaf981a59 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:miz | 作成日時:2019年5月31日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。