取引 2 〜百side〜 ページ17
了さんに、3グループがツクモの所属になる事を言ったのは誰か聞くと、了さん自身だと答えられた。
【は！？それこそ、何で。･･･ヤスを自分の物にするため？ならRe:valeだけでいい。】
「僕がツクモの新社長になる。来月には正式に就任する予定だ。お祝いのメッセージをどうぞ。」
了さんが？
芸能界に興味はないだろ？
「嘘だろ･･････。」
「どうしてそう思う？」
「了さん、芸能界に興味なんかないだろ。ツクモの次男だっていうのに、ずっと、ふらふらしてたじゃないか。」
「そんな事はないさ。興味津々だよ。特に、モモがやってるアイドルにはね。」
「なんで？」
「モモ。僕は君の欠点を50は思いつく。君が心酔している千やAの欠点もね。」
欠点？
オレには沢山あるだろうけど、あの２人には見当たらない。
･･････ないわけじゃないけど、そこも含めて好きだし。
「ユキさんやAに、欠点なんてあるかよ。ユキさんはイケメンでジェントルマンだし、料理だってうまい。Aは可愛くて、たまにツンデレなのも萌えるし、優しくてお菓子作るのはプロ級だ。」
了さんが呆れたように息を吐いた。
「はは。振られてもまだ好きなんだ。僕が悪かった。２人の名前はＮＧワードにしよう。話がこじれて脱線するから。僕の話をしてもいいかい？」
まだ良いところ言えるのに。
「どうぞ。」
そしたら次は了さんが自分自慢を始めた。
･･･自分大好きだな、この人。
「なのに、両親が愛したのは兄だった。おかげでツクモは大分傾いたね。アイドルも同じさ。ヤスの弱点は分からないけど、欠点はいくつもある。君たちは欠点のある人間。なのに、人々に愛されて金を生む。その秘密を暴きたいんだ。もしくは、手を突っ込んでかき回したい。ベチャベチャハンバーグをこねるように。」
ヤスの欠点･･･
秘密･･･
それだけじゃない。
3グループが売れる理由。
それ以上に･･････潰すのか。
「マジかよ･･････。」
「あはは。モモは怖いだろう。」
了さんが、オレが了さんに取り入った理由を言ってる。
きっかけは違うけど、間違ってはいない。
ハローワーク一緒に行こうとか言っても、自分の計画を口にしてきた。
社長になるのを阻止したい。
･･････どこまで何を知ってるのかな。
「星影を叩く材料なんかないだろ。あそこは事務所とタレントが蜜だ。屋台骨を揺らすネタなんか、誰も･･･。」
「千葉サロンだよ。」
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作者名：miz | 作成日時：2019年5月16日 5時
