笑顔のキミが好き【if･･････二階堂大和】3 (ページ48)

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久し振りのIDOLiSH7の収録。
重い足取りで向かう。

コンビニで買い物した時に、フリーペーパーの棚が目に入った。

【へえ、色々ある。】

･･･住宅情報誌。

何となく手に取る。
一時期、一人暮らししてたしな。

Aと住むのもいいけど、今の状況じゃ厳しいな。
テレビ局に入るまでちょっと見るも、気になる所は“２人で暮らせそうな部屋。”

【駄目だな。一人暮らしとかが頭にねえわ。】

楽屋に入る前に少し躊躇した。

ずっと怒ってるって、気力も体力もいる。
でも素直に喋る気はない。

ま、何とかなるかと思ってドアを開けた。

「おはよー･･･うわっ！」

ナギとタマとリクとソウが口々に喋ってきて寄ってきた。

「はは･･･。なんだ、おまえら。空港の出迎えじゃねえんだから。おはよう、ミツ。今日はよろしくな。」

仕事もちゃんとする。
例え、恋人との関係が危うくても。
お兄さん、プロで大人だから。

【結構辛い仕事だよなあ･･･】

「おはよう。顔、大丈夫か？」

ミツがちょっと心配そうに聞いてくるけど。

「ま、なんとかな。･･･あ。」

住宅情報誌を落としてみた。
ミツが拾ってくれる。

「おっと、なんか雑誌落ちたぜ。･･･賃貸情報誌･･･？･･･ふーん。引っ越し考えてんだ？」

ワザとって気付いてんのかな、こいつ。

「･･･ま、ぼちぼちな。元々一人暮らしだったし。ミツみたいな世話焼きの熱血と違って、集団生活、そんな好きでもないしさ。Aの家だと２人で住むには狭いし。」

「え？お姉ちゃんと引っ越し！？」

「え？Aさんが寮に来てくれた時は、そんな話してませんでしたけど･･･」

「え？ヤマさん結婚すんの？」

「え！？二階堂さん、相談もなく勝手にしようとしてるんですか！？」

【おーおー、外野が慌ててる。】

「ほーん。あっそう･･･。」

ミツから雑誌を受け取る。
次々楽屋を出ると、ナギに呼び止められた。

「ヤマト、恋人同士の事情に首を突っ込む訳ではありませんが、Aが寮に来てくれた時、ヤマトの話をする時、とても寂しそうでしたよ？」

「俺が寮を出たからだろ。」

「NO。彼女はミツキやヤマトの行き先の手配をしてくれました。むしろ非常に協力的です。先日は少なくともハッピーは感じられませんでした。ワタシは誰の肩をも持ちませんが、彼女を想う人が黙ってなければ、傷つくのはヤマトです。それは見たくありません。」

「･･･もう、クギは刺されたよ。」

千さんにな、とは言わなかった。