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お風呂に入っている間に、たまちゃんから電話が凄いきていた。

なんだコレ。

折り返そうとするとまた鳴って、恐る恐る電話に出る。

『も・・・もしもし?』

・・・「Aっち!生きてた!」

は?何?
私が事故とかいう噂でも?

・・・「電話しても全然出ねーから!」

ずっと、たまちゃんの声が泣き声なんだけど?
頭にずっと?が浮かぶ中、口を開く。

『お風呂入ってた。ごめんね?何かあった?』

・・・「風呂!?じゃあ自分で出来るんだな!?どこも怪我してない?救急車も警察も・・・」

たまちゃんの後ろから、そうちゃんが「そこまでは大丈夫だから」と言う声がする。
そうちゃんは落ち着いてるんだ。
たまちゃんが何でかテンパってるだけで。

・・・「わかんねえじゃんか!いるかも知んねえだろ!」

クスリと笑って、大丈夫だよと言った。

『どこも怪我してないよ。自分で出来る。』

・・・「歯形は!?どこも食われてない?」

は?

『食う?』

・・・「例えば指が一本ないとか・・・言っててすっげー怖え・・・」

『えー・・・ちゃんと指あるけど?』

・・・「歯形は!?」

『見当たらないけど?何で?』

一応必死で心配してくれているんであろうと思って、パジャマを捲りながら確かめる。

・・・「ヤマさんが、Aっち、食べたっつったから。」

一瞬思考が停止した。

【ん?それは、そういう・・・?】

・・・「ヤマさん、人食いとか怖え本ばっかり持ってて、読むんだって。そのうち食うなよっつったら、Aっちは、もう食ったって言ったから怖くて・・・」

『えーと・・・』

どう言えばいいの?
食われてないけど別の意味で?
いや、ダメでしょ。

大体、食ったじゃなくて「ガオー」って脅かすだけだよね?
何でそうしなかった。
・・・そうちゃんも聞いたよね?
たまちゃんから電話がきたって事は、やっぱり説明出来なかったんだ・・・

『食べられてないよ。』

・・・「え?ほんと?じゃあヤマさん嘘ついた!?」「違うよ。嘘はついてないんだ。食べてないけど食べたって言う・・・」「何言ってんの!?そうちゃん!」

ああ、嘘、嫌いだよね。
分かるけど、飲み込んでくれよ、たまちゃん。
そうちゃんも、たまちゃんの様子から嘘じゃないのを言った方が良いって思ったんだよね?

『ヤマさんの中では、食べたと思ってるだけだよ。私は無事。それで十分じゃない?』

・・・「俺らもそのうち食うって事!?」

そこが重要か。なるほど。

100→←98 〜大和side〜



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作者名:miz | 作成日時:2019年4月28日 22時

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