笑顔のキミが好き【if･･････二階堂大和】3 (ページ25)

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イメージ･･･ダウン･･･

チクリと心が痛む。

「明るく、フレッシュで･･･っ！？何ですか、Aさん。」

少しだけ下を向いて聞いていたのに、棗の声色が変わって見ると、Aが棗の腕を引っ張っていた。

『ミナちゃんは、意地悪い事言うの、似合わないよ？』

「「ミナちゃん･･･？」」

『ああ、ごめんね。巳波って呼んだ方がいいんだっけ？男友達に、呼び捨てされると真っ赤になっちゃう人がいて、愛称で呼ぶようにしてるんだ。ミナじゃだめ？』

「･･･あ、いいですけど。」

さっきまでの空気はどこへやら、棗も度肝を抜かれたように、キョトンとしている。

「はは、それってミツ？」

『もう1人いるでしょ？』

「･･･あー。」

俺の事、言ってんのか。

「あなた達がお付き合いしているのも週刊誌に撮られたらおしまいですね。」

『ん？誰が？誰と？』

「Aさんが、二階堂さんとですよ。まぁこの映画で功績を残せば、ネガティブな話題も吹き飛ぶでしょうし、あなた達も少なからず認めて下さる方がいるんじゃないでしょうか。」

『付き合ってないよ。一瞬で消えた噂でしょ？別に好きな人いるし。』

「おや、これは失礼。まぁどちらにしろIDOLiSH7が落ちたとしても、二階堂さんは才能がありますから。本格的に俳優になって生き残ればいい。」

「･･･はは。俺のせいでグループの足引っ張って、俺だけ沈没船から抜け出せって？･･･そんな事出来るわけな･･･」
「でも、遅かれ早かれでしょう？」
『ミナちゃん。言ったよね？似合わないよ？』

Aが笑顔で棗に言う。
いや、笑ってない。

棗は眉間にシワを寄せて、ため息をついた後、睨んできた。

「ちゃんは、やめてください。不愉快です。」

そう言って去っていくのを見送る。

『あら、睨まれちゃった。珍しい。いつもにこやかなのに。』

「怖いもの知らず。」

『はい？』

「俺だってな、言い返せるのにお前は！」

『あら、今度はヤマさんに睨まれた。いいでしょ。ヤマさんがいつもつけてるような耳が、垂れ下がってるように見えたんだから！』

耳！？

「ばっ･･･お前！あれは衣装だろ！俺の趣味じゃない！」

『えー？似合ってたよ？かわいい、かわいい。』

少しムカついて、Aの頭を押さえる。

「男がかわいいって言われて喜ぶか！･･････全く。･･･ありがとな。」

ボソッと呟く。

目が合うと、満面の笑みを向けられて、心がギュッとした。

Aはすぐに帰って行った。