笑顔のキミが好き【百】 12 (ページ30)

今日:7 hit、昨日:11 hit、合計:128,196 hit

日記ではない日記帳　2　～百side～ページ30

昨日の夜、ユキに、Aとユキでバンさんの実家とオレの実家に行った話を聞いた。

だいぶ前にAがオレの実家に行って挨拶をしていたのを知って、ああ母ちゃんがオレに色々言ってたのは、Aから話を聞いて、許そうとしてくれてたんだなとか思って、胸が熱くなった。

「モモのお母さんが、Aをお嫁にって言ってたよ。」

「ぅえっ！？」

「楽しみにしてるって言われて、Aは顔を真っ赤にして頷いてた。･･･ふふふ、かわいかったよ。･･････モモも真っ赤だね。」

もう、そんなん聞いたら、好きな気持ちが溢れ出して止まらなかった。
だから話の流れに乗じて新幹線の中で迫ってしまった。

それを思い出しながら、皆の湯上がりを待っていたり激写した後、マネ子ちゃんにIDOLiSH7の写真チェックをしてもらうために部屋へ行った。

マネ子ちゃんのチェックを待ってる間、Aの荷物整理を何となく見ていた。

女の子って荷物多くて大変だな。
旅行だと、姉ちゃんも荷物多かったもんな。

Aだと日記書くみたいだから荷物増えるよな･･･と思った所で、日記帳がないことに気づいた。

「ん？･･･A、日記帳は持ってきてないの？」

『んー？日記帳？』

荷物を片付けながら、Aは不思議そうに聞いてきた。

あれ？

「毎日つけてないの？」

『日記なんてつける訳な･･･』

【え？毎日じゃなくて、日記自体つけないの？】

じゃあ、あれは何？

「･･･日記、書いてないの？」

『あー、いや･･･』

聞くと、気まずそうな表情のA。

なんかあるのか？

「百さんOKですよ！･･･どうかしましたか？」

マネ子ちゃんが、不思議そうな顔をしながらデジカメを渡してくれた。
受け取りながらAを見るも、オレと視線を合わそうとはしない。

マネ子ちゃんなら7年も一緒に住んでたし知ってるかな？

「･･･マネ子ちゃん、Aって日記書くとか知ってる？」

「え？･･･いえ、一緒に暮らしていても一度も見た事は･･･」

「そう。･･･ちょっと2人にさせて貰っていい？」

オレの勘が言っている。
なんかある。

マネ子ちゃんが出ていくと、オレはAの前に座った。

聞かなきゃいけない気がする。

「A、日記帳持ってるよね？」

『持ってます。』

「あれ、中身は日記じゃないの？書かないって言ったけど。」

『･･････。』

Aは俯いたまま答えなかった。