現実と妄想 〜千side〜 ページ7
最近、僕の家にモモが来なくなった。
それだけじゃない。
Aも来ない。
【なんで・・・・・・モモはともかく、Aは僕の彼女だろう。】
オフの時間も日も3人共、共有している。
だいぶへこむ。
今日も、モモは僕を避けるように直ぐに楽屋から出て行ったし、Aもモモと一緒に挨拶に行くと出て行ってしまった。
僕も行こうとしたら、Aに止められた。
ほんと、だいぶへこむ。
急に楽屋が開いたから、帰ってきたかと思って顔を上げた。
「大和くん・・・・・・こら。勝手に人の楽屋に入るな。」
Aやモモじゃないけど、大和くんならまだ安心だ。
大和くんは楽屋をキョロキョロして言った。
「百さんとヤスさんは?」
「ヤスはモモと挨拶に行ったよ。ヤスは、なるべくモモといるようにしている。モモは・・・・・・僕と一緒にいたくないみたいだ。」
「あんたでも人並にへこむんだな。」
【そりゃ、大事な2人が構ってくれないなら、流石の僕も凹むよ・・・・・・】
口には出さず、力なく笑った。
「映画の仕事受けたよ。」
その言葉に、ホッとして笑う。
「そうか・・・・・・志津雄さんが喜ぶ。かわいい息子が映画デビューするんだからな。」
「・・・・・・その言葉・・・っいや、何でもない。あいつらには言うなよ。」
その言葉?・・・・・・何を言おうとしたんだろう。
「僕からは言わないよ。・・・・・・Aも言わないでしょう?」
「Aは言わねぇよ。あいつを巻き込みたくない。」
巻き込みたくない・・・・・・
本当に、まだ好きなのか。
困ったな・・・・・・
「例えAが巻き込まれたとしても、僕が守るよ。・・・・・・君を守ると言ったように。」
「巻き込ませない。放っておけよ。」
「僕の恋人だ。僕が守る。」
真っ直ぐ大和くんを見て言った。
【誰にも譲るつもりはない。もう、例えモモだとしても。】
大和くんは目を丸くして止まっている。
相当な衝撃だったんだろう。
と思ったら
「・・・・・・あんた、遂に現実と妄想の区別が付かなくなったのか?」
【・・・・・・すごい言われ様だな・・・・・・。】
確かに、ずっと逃げ回って断られ続けているのを見ていたからそう思うんだろうけど、それにしても、あんまりじゃない?
「じゃあ、Aに聞いてみればいい。」
「絶対に嫌そうな顔するぞ。」
「そんな事・・・・・・」
・・・・・・いや、あるかも。
万に再会したら言おうと言ったら、嫌そうな顔をした。
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ミズ ミズ(プロフ) - 麗妃さん» いえ!身内からのリクエストで既に万ルート希望の声があったので、構想はあるものの「あ、これ短い」と思ってお蔵入りの可能性はあったので、嬉しいです。ありがとうございます!頑張ります! (2019年4月18日 14時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - 誤字ありました!万さんルートです。誤字失礼致しました。 (2019年4月18日 14時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - ミズ ミズさん» ミズ ミズさんのストーリー展開が本当に好きで、万さん不ルートを作ってくださるだけで幸せです!ですから、大丈夫です!これからも応援しつつ、作品を楽しませていただきたいと思っています。これからも頑張って下さい!長文失礼致しました。 (2019年4月18日 14時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - ミズ ミズさん» ええ、え、本当ですか!?正直駄目元だったので、とても嬉しいです!!万さんの立場も分かっているつもりですし、もう色々なルートを書いているミズ ミズさんも大変だとと思います。なので無理しない程度に、ミズ ミズさんの考えているストーリーを恵んで下さい! (2019年4月18日 14時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミズ ミズ(プロフ) - 麗妃さん» いつもありがとうございます!万ルートは、万が主人公の事を一番分かってる位置にいる為、この後のストーリー展開予定での葛藤が消化されやすくて、他ルートのネタバレ的な物になってしまうので、書くなら他が第三部途中位ならと思いますが、いかがですか? (2019年4月18日 14時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miz | 作成日時:2019年4月9日 10時