借り物の幸せ 2 〜百side〜 ページ24
オレは最低だ。
不安で、不安で、頭も心も、ぐちゃぐちゃ。
ユキもAも、こんなに好きなのに。
Aと付き合えた時とAが嫉妬してくれた時は、このまま幸せが続くんだと思った。
ユキが電話をしたのを聞いて、現実に戻された。
夢なんて、いつか醒める。
5年。
それできっと、２人と離れるんだ。
Aにこれ以上、手を出さなくて良かった。
これなら離れられる。
「･･････っ」
こんなに、好きなのに？
楽屋に向かって走って、流れ出る涙を拭う。
追いかけてきた天が、オレに続いて楽屋に入ってきた。
陸も一織も来た。
一「･･･心当たりはないんですか？」
「ないよ！モモは元気だよ！だってさ、Re:valeで成功して、あんないいメンバーがいて、5周年だよ？こけら落としもオオトリなんだよ？オレが幸せじゃなかったら、誰が幸せだっつのってくらい、超ウルトラハッピーキングダムだよ。」
「じゃあ、どうして、千さんとヤスさんに来るなって言ったんです。」
「それは･･･。」
言えない。
言ってどうするんだ。
陸「2人と揉めたの？」
「付き添おうとした2人に、百さんが怒鳴って、飛び出したんだ。だからボクが追いかけて･･･。」
「･･･怒鳴るなんて･･･。あんなに仲良しなのに･･･」
「･･･でしょ？そうでしょ？ヤスともユキともラブラブだから、みんなも心配しないで。ユキは超ジェントルマンだし、ヤスも凄い優しいから謝ったら許してくれるから･･･。ちょっと一人にしてください。」
天「･･･百さん･･･」
1人で考えても、きっと変わらない。
Aと別れる。
ユキと離れる。
きっとそれが最善の手なんだろう。
でも嫌だ。
別れたくない。
そばにいたい。
もう、こんなオレ、嫌だ。
そう思ってると、陸が沈黙を破った。
「嫌です。」
「ちょっと七瀬さん･･･。」
「陸、空気読もうー･･･」
「話してください！オレもこの間まで、一人で悩んで、グダグダ色々考えてました。でも勇気を振り絞って話したら、なんでもないことみたいに、悩みがほどけていったんです。」
「七瀬さん･･･」
「だからもう百さんも･･･無理に笑わないで･･･。」
無理に･･･笑わない･･･
「あ･･･。あはは･･･。だって･･･。だって笑っていないとさ。笑っていないと、不安で押しつぶされそうになる･･･。オレの幸せは借り物なんだもん。」
陸「借り物･･･？」
「オレは･･･。オレは本物のRe:valeじゃないんだ。」
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ミズ ミズ(プロフ) - 巫リオネさん» いつもありがとうございます！公開しました！教えていただきありがとうございました！ (2019年4月13日 9時) (
レス) id: 9f5e9cb3e5 (このIDを非表示/違反報告)
巫リオネ(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく拝読させて頂いております！登場人物みんな可愛くてかっこいいです…！これからも応援してます！あと補足なんですが…それぞれの反応2が公開されていないみたいです…… (2019年4月13日 7時) (レス) id: e609e440af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年4月6日 12時
