存在する意味 2 ページ20
「それで？話って、社長とかいなくて助かった系か？」
万が温かい紅茶を淹れてくれながら聞いてきた。
お礼を言ってマグカップを受け取る。
『うん。この先の話。』
「社長達が帰らなかったらどうするつもりだったんだよ。」
『家に押しかけるか、近いうちの約束を取り付けるか？』
「約束にしてくれ･････」
苦笑いしながらコンビニで買ってきた物に万が手を伸ばす。
「で？この先の話って、気になる事でもあるのか？」
『気になる事なんて山ほどあるよ。どれが変えていいのか悪いのか考えるのも面倒な位には。』
でも、Re:valeもTRIGGERも通ってきた売れていく者としての試練は、手をつけない方がいいし、下手に関わるとこじれる。
ヤマさんはTRIGGERに頼んだ。
それはそれでいい。
「前に盗作の件で動いた時に俺は思ったんだけど、人を動かすのは結構大変だ。行動に移すのに見合った時期というモノがあるし、何をするにしても説明がいる。理由なく動けるのは極端な話、Aだけだよ。」
『万は？』
「俺も登場人物の１人なんだろう？出来ることはするけどさ。」
百は、会いたいのか分からないと言ったなら、時期じゃないんだろうな。
百の歌声を戻すには、ヤマさんの協力が不可欠だ。
『行動に移すのに見合った時期･･･』
「A。」
考えていると、万に呼ばれて顔を上げる。
万が優しく笑って、私の頭にポンと手を置いた。
「危ない事はするなよ。」
『ふふ、それ、前にも聞いた。パソコン教わった時。危ない事なんてしないよ？』
「前は、相手によるって言っただろ。」
『そうだっけ？』
「Aは未来を知ってる分、変に大丈夫だと思って無茶するから心配。」
そう言った万は、心配というより明らかに呆れてる風だった。
『無茶なんてしないよ。傍観してたりするのが多くて、めっちゃストレス！』
「いや、絶対嘘だ。」
『嘘じゃないもん。』
「じゃあこれは何だよ。」
万が言って、私の左腕を取って袖をまくり上げた。
『ん？傷痕？』
「俺を庇おうとしたんだろ。これ位で済んだから良いけどな、下手すればAが俺みたいになったか、それより悪い結果になったかも知れないのに。」
万の手を離して袖を戻す。
そんなの分かってる。
『体が動いちゃったんだもん。万だってそうでしょ。千を庇って傷を負った。人のこと言えない。』
「まぁ、体って勝手に動くよな。」
万が観念したように言ったので、笑った。
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ミズ ミズ(プロフ) - 巫リオネさん» いつもありがとうございます！公開しました！教えていただきありがとうございました！ (2019年4月13日 9時) (
レス) id: 9f5e9cb3e5 (このIDを非表示/違反報告)
巫リオネ(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく拝読させて頂いております！登場人物みんな可愛くてかっこいいです…！これからも応援してます！あと補足なんですが…それぞれの反応2が公開されていないみたいです…… (2019年4月13日 7時) (レス) id: e609e440af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年4月6日 12時
