63 〜大和side〜 ページ41
「サプライズが何かあるだろうとは思っていても、何かまでは分からないんじゃない?」
「でもお姉ちゃんだよ?」
「・・・・・・そうだね。でもきっと、Aさんなら何でも喜んでくれるよ。」
九条とリクが微笑みながら話している。
「Aって、昔から何か、やけに色々知ってそうっていう感じなのか?」
聞くと、九条とリクは目を合わせた後で言った。
「オレは、昔から優しいお姉ちゃんかな。でも好物言ってないのに知ってたり、喘息の知識が初めから凄くあった。」
「ボクも同じだね。ただ、陸が入院ばかりで、大変だとか頑張ってとか偉いねとか散々言われてきた中で、Aさんだけが、ボクらに“寂しいね”って言ってくれた。」
九条の瞳には、見たこともない優しさが見えたようだった。
「そんな事言ってくれる人いなかった。思ってても言わなかった人だっていただろうけど、ボクらに寄り添った気持ちを言う人は、Aさんしかいなかった。だからそういう意味では一番尊敬していて大事な人だよ。」
【・・・・・・・・・。】
九条にとってAは、恋愛感情じゃ推し量れないものなのか。
簡単に好きとは言っても、色々な好きがある。
【安易に嫉妬とか、心の狭い奴みてぇだな、俺・・・・・・】
いや、実際広いとは思ってないけど。
「二階堂大和は、Aさんが色々知ってそうだと思ってるの。」
九条の問いに答えようとすると、後ろからがナギが体重をかけてきた。
「ナギ、重い・・・・・・」
「ヤマト、Aと付き合ってます。知ってるの当然。」
「ナギ・・・・・・てめ・・・っ」
分かってて言うの怖いから止めろよコイツ!
「はぁ?Aと?二階堂が?」
九条の後にいた八乙女が大きい声で言った。
皆が何だ何だと寄ってくる。
【うわー・・・】
壮「ずっと好きだったんですもんね!おめでとうございます!」
もっと前から付き合ってたんだがな。
「お姉ちゃん、万理さんだと思ったのに・・・」
リクは万理さんとAのカップルがいいのか・・・・・・
「やっぱヤマさんが告ったの?」
ミツに視線で助けを求めると、息を吐いて言ってくれた。
「お前ら!練習最終日だからやるぞー!話は後だ後!」
難なく、ちりじりになってくれたので、お礼を言った。
【Aに報告・・・・・・】
予想外の展開に、ため息をついた。
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ミズ ミズ(プロフ) - chattyさん» いつもありがとうございます!またよろしくお願いします^^ (2019年3月22日 22時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
chatty(プロフ) - 続編ありがとうございます!毎回ドキドキして拝見させて頂いてます(o^^o) (2019年3月22日 19時) (レス) id: 01aa2e4b44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miz | 作成日時:2019年3月22日 8時