44 〜大和side〜 ページ22
ネメシス収録が始まってからも相手役が決まらなくて心配になっていた時だった。
Aが俺の相手役になった。
最近スクープとか色々雑誌で叩かれているし、イライラする事も増えていたから癒やしだ。
『よろしくお願いします。』
俺も遅くまで撮影の事も多くて、一緒に帰るのは楽しかった。
「一緒に帰れるのっていいな。」
『うん。まぁ中々出来ない事だよね。』
駅を降りると、Aが心配そうに言った。
『最近色々叩かれてるけど･･･皆大丈夫？』
「あぁ･･･ちょっと疲れたかもな･･･万理さんが背後で誰か動いてるかもって言ってたけど。」
俺の情報は、芸能界の至る所から出るだろう。
Aとの関係が出ないのは、うまく隠せているのか。
それとも背後で動いている奴がわざと流していないのか。
『IDOLiSH7は、大丈夫だよ。』
思わず止まった。
「何で言えるんだよ･･･皆ピリピリしてる。俺の事だって書かれた。皆バラバラだ。俺があいつの息子じゃなきゃ、ここまでしんどい想いをせずにいれた。迷惑をかけちまってる。」
Aは何故か笑った。
「何がおかしいんだ。」
『ムカついてるはずなのに、結局メンバーの心配してるんだなーと思って。ヤマさんらしい。』
Aの言葉に妙に照れた。
Aが俺の背中を押す。
また一緒に歩いた。
『インタビュー記事は、ほとんどガセだと思って。メンバー全員、IDOLiSH7が大好きだよ。裏で動いてる人に踊らされているだけ。何があっても大丈夫。いっぱい乗り越えて来たんだから。』
確かに乗り越えてきた。
たった9人の観客のステージから始まった。
「俺、スカウトされてなかったら今頃だいぶ違う人生だったんだろうな･･･」
『そうね。私がおじさんと親戚じゃなかったら･･･万と友達じゃなかったら、違う未来だったかもね。』
「なんでそこで万理さんが出てくんの？社長は分かるけど。」
『え？だってヤマさんの事、万に教えたの私だから。』
言ってる意味が分からない。
そんな俺の表情に気づいたのか、Aは笑って言った。
『芸能界で売れる逸材がいる。他に取られる前にスカウトして。』
「はぁ！？」
『いつまでたっても芸能界来ないんだもん。』
俺は呆気にとられて、言葉を失う。
「よく了承したな、社長も万理さんも。」
『Re:valeだから。』
「職権乱用。」
『結果オーライでしょ。』
Aは満足そうに、胸を張って笑った。
こいつにはきっと一生勝てないなと思った。
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ミズ ミズ(プロフ) - chattyさん» いつもありがとうございます！またよろしくお願いします＾＾ (2019年3月22日 22時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
chatty(プロフ) - 続編ありがとうございます！毎回ドキドキして拝見させて頂いてます(o^^o) (2019年3月22日 19時) (レス) id: 01aa2e4b44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年3月22日 8時
