メンバー入り ページ8
千と万さんが店の奥へ行った後、取り残された三人の沈黙を破ったのは店の人だった。
店「君、すごく上手いんだね、エレクトーン。今日はなんでここに?」
母「あ、実は人を・・・」
二人が話しているのを聞きながら、さっきの千の話を思い出す。
【本気かな?・・・本気っぽかったな。Re:valeの後ろで演奏か・・・助っ人かな?でも旧Re:valeの曲ってほとんど知らない。】
知っているのは、これから千が作り出す音楽の方が圧倒的に多い。
店「探してる人ってなんていう人?」
店の人の優しい問いに顔をあげると、店の奥から千と万さんが来るのが見えた。
思わず嬉しくなって、微笑みながら答えた。
『大丈夫です。もう会えました。』
千と目が合う。
『Re:valeに会いに来たんです、私。』
千と万さんに笑顔を向ける。
お母さんが何だかパニクってる。
店の人はおもちゃを見つけた様な楽しそうな顔をしている。
千も万さんも驚いた顔をしている。
かまわない。
千に自分の演奏が気に入られたのなら、近くにいるための理由なんて他にいらない。
考える必要がなくなった。
『億安Aっていいます。さっきのお話受けるために、Re:valeの曲聴かせて下さい。』
二人に右手を差し出した。
千「折笠千斗。」
万「大神万理だよ。よろしくね、Aちゃん。」
二人は私の手をとって握手してくれた。
『よろしくお願いします。千斗さん、万理さん。』
千「早速だけど、楽譜渡すから覚えて。今日ステージに立って。」
『・・・は?』
万「いや、お前・・・すぐは無理だから。Aちゃん時間ある?えと、お母さんですか?Aちゃんお借りします。」
母「あ、はい。どうぞ。じゃあ適当に時間潰してまた開演時間に合わせて来ます。」
さすが万さん。お母さん、頬そめちゃってるよ?
お母さんはお辞儀してお店を出ていった。
千「早く行こう。」
万「あ、店長。エレクトーン借ります!」
店「はいよ!」
あ、店長だったのね、この人。
千と万さんを追いかける。
楽屋に入ると、アニメやゲームで見た世界に感動を覚えた。
【聖地巡礼してる気分になるなぁ♪】
にこにこしている私の前に、千が無表情で紙の束を渡してきた。
楽譜だ。
さっきの話からすると、Re:valeの楽譜だろう。
千「開演まであと二時間半。全部覚えて。」
見ると、3曲位ある。普通に弾けるようになる位じゃないかコレ。見ちゃだめなの?覚えるの?
万さんを見ると、苦笑いをしていた。
『マジか・・・』
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ミズ ミズ(プロフ) - 竜胆さん» はじめまして竜胆さん。そんな風に言ってもらえて嬉しいです♪ありがとうございます! (2019年1月8日 6時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - はじめまして、竜胆と申します。mizさんの作品を読ませていただいてすごく私好みで面白いです!これからも頑張ってください。 (2019年1月7日 18時) (レス) id: 44c2af5b7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miz | 作成日時:2019年1月3日 11時