作曲の勉強 ページ19
結局私が知っている旧Re:valeの未完成な僕らには到達しなかった。
ただ学園祭までには私が知っている歌詞にはなった。
学園祭の練習も二人は頑張っていた･･･いや、千は面倒くさそうだけど、体力がない以外はソツなくこなす。
学園祭も終わってバンド練習に戻ると、千と万が、私も作曲しようと言ってきた。
元々エレクトーンは、曲の世界観を表現する以外やってこなかった私が、作曲なんて出来るわけない。
二人に作曲で相談されても大した意見も言えない。
『まぐれだよ、勘弁して。』
千「あんなメロディーまぐれで作れるもんか。」
『ほら、よくあるじゃん。一発芸人みたいなの。あれだよ。』
万が納得したような顔をする。だからといって千が納得するとは限らない。
千「じゃあ勉強して。アレンジに似てるから出来るって。」
『アレンジとは違うの。私の学校、普通の中学校ですが？』
嫌だとは言わないが、基本を勉強しないと一から作曲は出来ない。
千「じゃあ僕が教えてあげる。」
『え、いやだ。』
思わず反射的に答えた。
千「何で。」
『千が人に構うとか怖い。何されんの私。』
千「は？ひどくない？」
万「ぶっ･･･!!」
『え、笑うとこ？割と本気なんだけど私。』
いつもながら千には辛口の自覚はある。
だって千って大人の方が･･･百と組んでからの方が優しい。今の千は、無表情女癖悪い音楽オタクにすぎない。
人に自分から構うこともあまりない。
･･･まあ、それだけではないのも分かってるんだけど。
千「僕も割と本気で傷つくんだけど。あれだよね、A、僕のこと嫌いでしょ。」
『え、何言ってんの？嫌いじゃないって何度も言ったことあるよね？』
千「じゃあ僕と付き合ってよ。」
私がため息をついて口を開こうとしたら、先に万が呆れたように言った。
万「またその話？」
こんな会話は初めて千に付き合おうと言われた時から日常化していた。
しかし千が作曲につまずく度にフラッと女の人と付き合うので、私は本気にしていない。
まあ本気だと困るけど。
万が私の立場なら、嫌いでしょと言われたら、「ちゃんと好き」位は言いそうだけど、そんなストレートに気持ちを伝えれば誤解を生む。
そもそも私はそんなに素直な性格でもないし。
『付き合いません。』
私は千に、きっぱりそう言った。
今からまた、いつもの会話をテンプレの様にするのかと思うと、ため息が出た。
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ミズ ミズ(プロフ) - 竜胆さん» はじめまして竜胆さん。そんな風に言ってもらえて嬉しいです♪ありがとうございます！ (2019年1月8日 6時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - はじめまして、竜胆と申します。mizさんの作品を読ませていただいてすごく私好みで面白いです！これからも頑張ってください。 (2019年1月7日 18時) (レス) id: 44c2af5b7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年1月3日 11時
