好みが同じ ページ13
陸と天と一緒にお昼を食べた後、ラビチャに添付された地図を頼りに万さんの家に着く。
部屋に通されると、万さんはお茶を淹れに行き、千はソファで寝ていた。
男性の部屋に億安Aとして入るのは初めてだ。
さすが万さん。想像通り整頓されてる。
それにしても千が寝ているのは少し助かったかもしれない。
出会ってから２ヶ月近く経つが、千とはほとんど話をしていない。
曲の練習をしてる時に会話する以外は全くと言って良い位しない。
自分でも千がこんな感じだろうなと記憶では分かっているし、曲を覚えるので一生懸命なので、気にしてる余裕はなかった。
助っ人と千が揉めているのも介入はほぼしない。
万さんは呆れてるかなと思って聞くと、むしろ介入しない方が助かると言われた。
私が介入すると千のことを好きな女の人が、私を攻撃するんじゃないかと心配してくれてるらしい。
千「ん？･･･A、来たの。」
『あ、千おはよー。ねぇ、CDオススメある？』
千「なんで。」
『いや、二人の好みの曲、作ってるの以外知らないなーと思って。』
ふーん？と言いながら千は欠伸をしながらCDラックの前に立って一枚ずつ渡してきた。
ゼロ、有名なシンガーから最近出てきたアイドルまで多種多様だ。
【でも、なんでだろ･･･千のオススメ聞いたのに･･･】
『私が好きなのばっかり･･･』
ポツリとつぶやくと、千に聞こえたのかCDを出す手が止まった。
顔を上げると千は大きく目を見開いてこっちを見ていた。
『え？何？』
千はソファに戻って座り、横をポンポン叩いて言った。
千「座って。」
CDを持ちながら言われた通り千の隣に座る。
気持ち距離があるのが千には納得いかなかったらしく、ぴったり隣にくっつかれた。
【ち、近い･･･】
今世では男の人とこんな近い距離になったことがないから緊張する。
そんな私の気持ちに全く気付かない千は、私が持っているCDから一枚取り上げた。
千「これは、どんなところが好き？」
何か顔が近い気がするのは気のせいだろうか？
こんなイケメンが近いのは、しんどい。
正直戸惑う。
恋愛的に好きではなくとも、自然と頬に熱が集まる。
千「？A、顔赤い。」
少し心配そうな顔の千の手が私の頬に伸びた。
と同時に部屋のドアが開いた。
万「ごめん、時間かかっ･･･何してんの？」
万さんからすれば、私の頬に手を添えている千と真っ赤な顔をした私がいたのだ。
ましてや千は女癖が悪い。誤解しない方が無理だった。
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ミズ ミズ(プロフ) - 竜胆さん» はじめまして竜胆さん。そんな風に言ってもらえて嬉しいです♪ありがとうございます！ (2019年1月8日 6時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - はじめまして、竜胆と申します。mizさんの作品を読ませていただいてすごく私好みで面白いです！これからも頑張ってください。 (2019年1月7日 18時) (レス) id: 44c2af5b7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年1月3日 11時
