彼氏に冷たくしたら、負けじと冷たくされたんだが【鬼滅の刃】

5話 ページ8

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『うぅ……ひっく………』









竈門｢…気が済むまで泣いてくれて構わない




辛いよな…自分の想いが届きそうで届かないって…｣









しゃがみこんでずっと泣いている私の背中を優しく撫でてくれた炭治郎



今の発言が引っかかって思わず顔を上げる







『炭治郎も……想い人が居るの…？』







竈門｢…嗚呼 居るよ｣







『そう…なんだ……』





知らなかった



結構な付き合いなのに…









『ねぇ…その人のお話聞きたい』






竈門｢…泣くのはもういいのか？｣









『…うん。もう大丈夫





それよりも炭治郎の話、聞きたいの』








そう言うと炭治郎は少し困ったように笑う



頬をほんのり赤らめて可愛らしい






竈門｢そうだなぁ…




その人は一途なんだ



どれだけ挫けそうになっても、頑張って持ち堪える




少し大喰いでちょっと心配になることは多いし、危なっかしくて…



可愛らしい子なんだ｣






すごく楽しそうに…幸せそうに話す炭治郎は本当にその子の事が好きなんだな





…というか






『誰だろう…



ねぇ、想いは伝えないの？』






竈門｢ｯはは…




伝えるだけ無駄だって…自分が1番分かってるから…



俺はちゃんと立場をわきまえないと！｣






長男だからな！と付け加える炭治郎の長男理論はいつまで経っても理解できない







立場をわきまえなきゃって…そんなに高貴な人なの？



それとも…他に相手がいるの？






『ｯ…私が言うのもなんだけどさ…




伝えてみても…いいんじゃないかな…！




人に好かれて嫌な人なんて居ないよ！嬉しいと思う！』






例えそれがどんな人であっても…



炭治郎のような優しい人に好かれる人は幸せ者だよ








炭治郎は少し視線を逸らして｢そうか…？｣と照れた




少し恥ずかしいのか少し頭を搔く動作をした








竈門｢Aが言うなら…



伝えてみようか｣





『おぉ！それが良いよって…








………え？』







炭治郎に左手をとられる






愛おしいものを見るような目で私の左手を見つめる





そのまま自分の頬に持っていき、遠慮がちに頬ずりをした







『…炭治郎？




どうしたの……？』








私がそう問うと炭治郎は頬擦りを一旦やめて私にふわりと笑いかけた









竈門｢すきだよ A…






善逸と恋仲になる前からずっと…｣









…とんでもない事を仰ってるんだが

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