ユンギのお気に入り (ページ2)

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『バイト、ですか…？』

「俺そろそろ本格的に就活しなきゃだし、辞めるんだったら後釜見つけとけよって言われててさ」

「Aちゃん、音楽に詳しいじゃん？」

『いや、そんなには…』

「謙遜しなくてもいいよ、俺なんかより全然役に立ちますからって言ってあるからさ笑」

『えっ、もう言っちゃったんですか！？』

「うん。」

……うん、って。

音楽好きの両親の影響から

小さい頃からピアノやギターに触れ

いろんなジャンルの曲を耳にしてきた、私。

だから自然の流れで

将来は音楽関係の仕事に就きたい、ってそう思うようになった。

でも通ってた高校には音大の推薦枠がないし

知れば知るほど

音楽業界も甘いものでないことを痛感した。

だから、随分と前から諦めてはいたんだけど…

大学二年のある日

ふと舞い込んできたチャンス。

「その辺のバイトよりも時給はいいから」

『ほ、ほんとですか？』

「うん。笑」

『どうしよっかな…』

「仕事内容はほとんどが雑用だけど、運が良ければ所属してるアイドルにも会えるしね？笑」

ア、アイドル……？