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「そんなに緊張しなくても。笑 」


『…や、…だって、』





アイドルだよ?


防弾少年団だよ?





緊張するなって方がムリ。





「昨日だって会ってるじゃん」





それはそうなんだけど


昨日はそれどころじゃなかったっていうか


もちろん


ユンギさんやテヒョンさんにも緊張はしたけど


全員ってなると…


どうしても身構えちゃう。







「大丈夫だって、あいつらだってその辺の男の子たちと何ら変わりないから。笑 」







イさんはそう言って笑ってるけど


アイドルはアイドルでしょ。


でも本当に生でアイドルを拝める日が来るだなんて…


しかも一気に、全員にだよ?


先輩は " 運が良ければ " だなんて言ってたけど


だとしたら、


私のこれからの人生全ての運使い果たしたって足りないぐらいなんじゃないかなって思うの。


いや、来世の分も使い果たさないと足りないかも…






「Aちゃん、さ、着いたよ」






え、もう?


ここに、この扉の向こうに…いるんだよね?


あの、防弾少年団が。








「挨拶するだけだから」


『…そ、そうですよね。笑 』







よしっ、

シャキッとしなきゃ。









「じゃあ、入るよ?」









イさんが扉をノックすると同時に


これでもかってくらい空気を吸い込んで


酸欠になるんじゃないかってくらい


深々と息を吐いて







「入るよー?」







扉が開ききる前に


心臓を三回叩いてから


意を決して


足を踏み入れた……。

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作者名:はな x他1人 | 作成日時:2019年11月19日 19時

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