５話 月島 ページ6
Aが帰ってくるらしい。
母さんが嬉しそうだった
久しぶりに会えるから嬉しいらしい
Aは僕のこと覚えていないんだろうな
〜中１のころ〜
夏休み
A「けーーい！！」
蛍「何？うるさい」
貴「家入っていいよねー？」
もう入ってるじゃん…
蛍「何なの？宿題やってるんだけど？Aは終わったの？」
貴「終わってるわけないじゃーん！てゆーか話したいのはそのことじゃないの！」
Aはなんだか悲しい顔をしていた。
蛍「じゃー何？」
貴「えっとね…私東京行くの…」
蛍「え…」
Aとは家が隣で保育園の時同じだった
だけど小学校と中学校は別だったお父さんが厳しいらしい
だから高校は同じとこに入ろうってAが勝手に決めてた
それはそれで嬉しかった
のに
蛍「なんで」
貴「お父さんの転勤」
蛍「ふーん」
貴「ケーキ持ってきたけど食べる？」
蛍「食べる」
しばらく沈黙が続いた
貴「ちょっと外行こ」
蛍「うん」
近くの公園まで歩いた
貴「ねぇここでよく遊んだよねー」
蛍「うん」
貴「蛍。いままでありがとうね」
蛍「もう会えないような言い方やめてよ」
貴「え、うん。ごめん」
言いたいことが言えない
僕ってヘタレだよね
Aに好きだと言うだけなのにね
貴「私ねー好きな人に好きって言えてないんだよね」
あぁ、同じ学校の人か
蛍「ふーん」
…。
貴「蛍ー私いなくて寂しくないのー？」
蛍「寂しい」
いつもより正直に言ってみると
貴「え、蛍がデレた？！」
やっぱりこの反応か
貴「じゃー寂しがり屋な蛍にプレゼント」
恐竜のストラップ
貴「蛍部屋に恐竜のフィギア置いてるでしょー？」
蛍「あれ飾ってるだけだし」
貴「へー！すごい好きなんだ！ケーキほどではないのか…」
なんでわかる…
貴「私とお揃いだからねー！」
蛍「何勝手にしちゃってんのさ」
貴「え、嫌だった？」
そんな顔されたら嫌だとしても嫌だなんていえないなし
蛍「嫌じゃないけど。てゆーかちょっと眼鏡とってみて」
Aは眼鏡はずすとすごく可愛い
Aがメガネをはずすも僕はAにキスをした
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作者名：実樹 | 作者ホームページ：http://mikimizuki
作成日時：2014年9月3日 21時
