音駒にマネが居ない理由。

居るよ。４ ページ5

.



夜「あちぃ…」

黒「溶けるな…」

海「流石にきつくなってきたね…」


1年3人、仲良く外の木陰で休憩中

夏休みだからってこの暑さは殺人級だろ…

長期休暇中だってのに、ギャラリーにいる女子はこんな練習風景の見学に時間を割いて暇なのか？

キャーキャーと黄色い声援を浴びるのは悪い気はしねぇけど、体育館内の温度を上げられてるみたいだ…


『あっこんなとこにいた！！』

黒「え、もう集合？」

『違うよ、氷嚢渡しに来た！』

海「ありがとう。Aもずっと動いてるんじゃない？」

夜「ここ座るか？」

『ううん大丈夫！ あと10分くらいで集合かかるから時間気を付けててね！』


そう言うなり忙しそうに体育館に戻っていく

渡された氷嚢を首に当てると身体を巡る血が冷えていく感覚がした


夜「Aはいつも元気だよなぁ」

海「あの元気にいつも助けられてる、有難いよ」


彼女が褒められて嬉しいものの、そんな頑張る姿は俺だけが知っていれば良いとも思ってしまう


黒「惚れんなよ？」

夜「別にそういう意味で言ったんじゃねーよ」


いわゆる恋バナは部長の掛け声ですぐに終わる


「集合ー！」

黒「やべ！」


よーいドンの合図の声はないけど、3人揃って駆けだした



.

居るよ。→←居るよ。３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す