ほんなら結婚、してしまおうか。【北信介】

再会 ページ15

.



『信介、』

北「A、綺麗になったなぁ。めちゃくちゃ可愛ええ」

『…えへへ、ありがとう。信介もめっちゃかっこよくなったね』

侑「そこイチャつかんといてくれます？！」

『イチャついてへんよ、私らそういうんとちゃうねん』

「「…は？！！？！」」


私の言葉に、信介以外の全員が声を荒らげた


侑「そういうんとちゃうってなんですか？！」

治「俺にもチャンスあるってことですか？！」

『そのまんまの意味。うーん、どうやろなぁ』


特に騒ぐ双子を前に、信介はゆっくり言った


北「お互い自分のこと一生懸命頑張ろなって話やよ」


しん、と静かになった空気
いや気まずすぎる


『せっかく集まったんやし楽しもう？ ほら、言い出しっぺの侑くん取り仕切ってや？』

侑「あっ、はい」


-----


お菓子やらジュースやらが机の上に散乱している
私はチョコレートとぶどうジュースを手に持って騒ぐ後輩の姿を見つめていた
隣には、信介が座っている


北「ほんま、みんな変わらんな」

『ほんと。そのまま大きくなったみたい』


微笑みながら見守る姿はまるで保護者だ


北「だけどAはほんまに綺麗になった」

『っ』


降ろしている髪を指先でそっと梳かれる
いちいちドキドキと鳴ってしまう心臓の感覚が久しぶりだ


侑「あーっ、またイチャイチャしとるやないですか！！」

『だからそういうのとちゃうってば！』

治「５年前は結婚がどうとか言っとったやないですか！！！」

『あれはー、まあー、そんなこともあったけど！』


絡んでくる双子の相手をするのは主に私で、信介は静かに見守っている


北「…せやなぁ、」



.

プロポーズ→←再集合

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す