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顔面トス*゜ ページ37

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「あ、つむ、」


喉がキュって締まっとる
か細い声しか出ん
情けない声や


「佐藤お前呼ばれとったぞ」

「え、でも」

「至急や、はよ行け」


無理矢理私から引き剥がすようにして、佐藤くんを追いやった

侑は佐藤くんと違って、蹲る私の視線に合わせて座ってくれる

…あぁ、こんなことにでもときめいてまうとか、私もう重症越えとるな、


「なんで保健室行かんの」

「う、」


さっきのとは違う
いつものトーンに、少しの心配が混ざった声


「…歩くと、頭ズキズキして、」

「歩けんのか」

「っでも、しばらくしたら落ち着くと思うから、」


大丈夫やから、侑は授業戻って

その言葉に、小さく鼻を鳴らしてまたグラウンドへ戻って行った

これでええ、心配してもらえて嬉しかった
それで充分や

私は侑の一番にはなれんのやから


__スッ


「え、」


下を向いていた私の視界が、より一層暗くなった

びっくりして顔を上げると


「なんで、」

「あ?」


ジャージを手にした侑が立っていた



.

顔面トス*゜→←顔面トス*゜



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作者名:観月 | 作成日時:2020年9月27日 9時

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