顔面にトス喰らったら。【宮侑】 (ページ3)

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顔面トス*゜ページ3

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どうしようもない心臓め…！

いちいちキュンとしてやらないぞ、と心に決めたのはいつだったか

惹かれ続けてもう2年

侑のせいで私の心臓は働きすぎている気がする

「おーい、聞いとる？」

「…あ、ごめん、何？」

「だから助走の話やって。ちゃんと聞いとき」

私のぎこちないスパイクを一から指導し直してくれるらしい
身体同士が少し触れたり、手を取って教えてくれたり

うるさい、静まれ、私の心臓、

「じゃあちょっとゲーム形式でやってみようや」

侑の一言で、わらわらとコートに人が集まってくる
今日の練習相手は3組だ

特に目星く強い人も居ず、少し安心

さっき教えてもらったことを心の中で繰り返し確認

「さ、どうぞ」

丁寧に上げられたボールを叩く
強くはないけど、ちょうど相手チームの穴に落ちた

「わっ、えっ、嘘、今、え？！」

誰よりも自分が一番びっくりする現象
まさか点が取れるなんて思いもせんかった…！

「な、俺が打たしたるって言うたやろ」

とくん、とくん

いつもより少しだけ、してやったり感の強い笑顔

「なんの心配も要らん、次も決めたれ！」

ぽん

と軽く頭に乗せられた手

赤くなったらバレてまうよ

なぁ心臓、そんなにどくどくなったら痛いやろ？

落ち着け、

落ち着け、私

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