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顔面トス*゜ ページ17

.



…ピッ


控えめに、だけど確かに鳴った笛

私はその瞬間本能のまま走り出した


「ごめんなさいッッ!!!!!」

「……」


お手本のような土下座ができたと思う

私も顔面蒼白だが周りのみんなも引けを取らず真っ青だ



何せ私は今、侑の後頭部にサーブを入れてしまったんやから



「…Aさんや」

「ハイッ」


待って怖すぎる
顔あげられんわ


「まーあやらかしてくれたなぁ。さ、みんなこれで緊張解けたやろ? まだ一点目や、巻き返していこー」


…ん?


「…、ん?!」

「なんや」

「怒っとらんの?!」


思わず侑の顔を二度見した
みんなもあんぐり口を開けとる
そらそうや、今のセーフなんか?!


「アホ、Aは最初やらかしておけば通常運転戻るやろ。まさか後頭部に入れられるとは思わんかったけど想定内や」

「は、はぁ…?」

「ほらさっさと位置付け、こっから点取ってくれれば文句はない」

「お、おん、」


とんっ

背中を押されてレシーブの位置に着いた


え、嘘、ホンマに怒っとらん




.

顔面トス*゜→←顔面トス*゜



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作者名:観月 | 作成日時:2020年9月27日 9時

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