牛島若利の妹 "でした" 。３【及川徹】 (ページ9)

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「うわぁ…！！」

駅前に新しく出来た、人気のスイーツパラダイス
美味しい、可愛い、お洒落の三拍子で女子から絶大な人気を集めていると評判だ

蛍が甘いものが好きって言うのは知っていたけど、まさかここに来るとは思ってもいなかった

「予約してあるからすぐ入れるよ」

「えっ？！」

受付の人に、予約した月島です、なんて言うとすんなりと席へ通された
驚きに驚きが重なって思考が追いつかない

だけど食べる気満々の蛍は私の手を取って

「ほら、ケーキ選びに行こ？」

なんて優しく笑った

目の前に広がる、まさにケーキの海

お店で見かけるようなお馴染みのケーキから、名前が難しい本格的なケーキまで種類は様々

キラキラと輝くケーキたちにいちいち目移りしてしまう
どれも美味しそうで、どれも食べたい

「あっこれ！美味しそう！」

「遠慮しないで取ったらいいじゃん」

「うんっ！」

生クリーム系、チョコレート系、柑橘系、フルーツ系…
惹かれたケーキ全て、手元のお皿へと取る

白いお皿が、カラフルに飾られていく様子もまた私の目を引いた

「わ、蛍、ショートケーキだけ取りすぎじゃない？」

「好きなんだから仕方ないでしょ」

席に戻った時には、蛍の手元のお皿の半分弱がショートケーキで埋め尽くされていた

せっかくだし色々食べたらいいのに

そう思ったけど本人の自由だし
早速私はフォークを手に持った

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